今回はUEFA EURO2020決勝トーナメント展望を注目のカードを中心に書いていきます。
①ボランチの選択と前線の守備
まずは共に優勝候補の組み合わせであるベルギーvsポルトガルです。ベルギーはデ・ブライネ、アザールが復帰しルカクも好調と、世界屈指の攻撃陣は健在です。
3-4-3システムも熟成の域に入り、この攻撃陣を止めるのは至難の業です。しかし守備には問題があり、3バックはいずれもスピードに難がありカウンターには脆い一面を持ちます。そういう意味で注目なのはボランチで、現状レギュラークラスであるティーレマンス、デンドンケル、ヴィツェル、デ・ブライネをどう組み合わせ攻守のバランスを整えるかが勝負の分かれ目になりそうです。
そして奇しくも優勝した16年と同様3位でグループリーグ突破を達成したポルトガルは、前線の守備という大きな課題をどう解決するかが勝負の分かれ目になりそうです。
球出しが上手いDFを揃えるベルギーの攻撃の起点さえ押さえればクリスティアーノ・ロナウド筆頭に攻撃陣は揃っているのでカウンターでの得点は期待出来ます。またここまで本領発揮とは言えないブルーノ・フェルナンデスのパフォーマンスにも注目です。
②中盤の連携と攻撃の最適解
次はクロアチアvsスペインです。共に一時代を作りながら現在は新たなチーム作りの真っ最中のチーム同士の対決で、今後を占う意味でも楽しみなカードです。
クロアチアはやはりモドリッチへの依存度が高く、コバチッチの良さが散見するに留まる中盤の連携が必須です。仮にコバチッチが独り立ちすればスペイン相手にも引けを取らないので、彼のパフォーマンスに注目です。
そして2戦連続ドローからの大勝と好材料が多いスペインですが、やはり若いチームらしさの脆さを持っています。特に中盤の支配力はブスケッツに多くを依存しており、彼を動かされるとカウンターの危険に晒される続けるでしょう。FW陣もモラタは相変わらずで、ジェラール・モレノも起用法が定まっていないので、攻撃陣の最適解をどう見つけるかが勝負になってきそうです。
③カウンターとポゼッション
そしてこちらもビッグマッチとなるイングランドvsドイツです。グループリーグで内容が乏しい結果に終わったイングランドですが、ポゼッション型のドイツとの対決はむしろ歓迎すべきであるかも知れません。守備の硬さとセットプレーのバリエーションの豊富さは変わっていないのでいかに虎の子の1点を上げられるかが勝負になりそうです。
仮にPK戦になると今までを考えれば勝ち筋は無いかと思われます。
そんな中無得点のケインですが、クラブで行っているサッカーに近い展開になりそうな試合でどのようなパフォーマンスを見せられるかが注目です。
そしてドイツはやはりポゼッションでどこまで相手を押し込めるかが勝負になってくるでしょう。グループリーグでの戦いでもあったようにカウンターの脅威は志向しているサッカーを考えると致し方ないので攻撃を司るクロース、ギュンドアンのゲームメイク力に期待したい所です。そして代表復帰で確かなインパクトを残しているミュラーの「神出鬼没性」にも注目です。
いずれにしても楽しみな決勝トーナメント。寝れない時間が続きます。
では
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