今回はトッテナム所属のハリー・ケイン選手について書いていきたいと思います。
経歴
ケイン選手は元々アーセナルユースに所属していましたが1年で放出され、ライバルチームのトッテナムユースに行きつきました。
ユースでは早くに期待されトップチームに度々帯同しますが分厚い選手層に阻まれ、レイトン、ミルウォール、ノーリッジ、レスターとレンタル移籍を繰り返します。そして2014年トッテナムに再び復帰。3試合連続ゴールを奪いインパクトを与えると、翌シーズン、エースとして期待されたソルダードが不振の為出場機会が増えると、たちまちブレイク。2ヶ月連続の月間最優秀選手に選ばれるなど公式戦31ゴールの大活躍。
その後もプレミアリーグ年間最多ゴール39点の新記録の樹立、プレミアリーグ2年連続得点王など数々の記録を作り、今や27歳ながら「世界最高のセンターフォワード」の一人に数えられています。
代表でも絶対的なエースとして君臨。ルーニーが持つ代表最多得点(53得点)の記録を抜くのも時間の問題となっています。
①得点バリエーションの多さと神出鬼没性
ケイン選手の特長は「得点バリエーションの多さと神出鬼没性」です。
得点バリエーションが多く、効き足は右ですが左足からも精度の高いシュートを放てます。シュートはレンジ、パワー共に申し分なくフリーキックからもゴールを奪えます。決して得策とは言えませんが、ユーロ2016ではコーナーキックを担当する程のキック精度を誇ります。意外なことにサイドチェンジが非常に上手いです。
また188cmの長身を活かしたヘディングも強烈です。ボディバランスが優れているので多少無理な形でもゴールにねじ込む能力を要していてボレーも非常に上手いです。
そして「神出鬼没性」をも持ち合わせています。相手の虚を突く走り込みが出来て、相手にとっては彼が「消えた」ように見え、見つけたとしても強靭なフィジカルで押さえられます。対峙DFにとっては厄介この上ない存在でしょう。
②献身性とチャンスメイク
ケイン選手はさらに守備にも奔走する献身性を持ち合わせています。ピッチを幅広く動き守備にも奔走できる運動量を持ち合わせ、攻守においての貢献度が高いです。
また近年ではチャンスメイクにも定評があり、ポストプレーだけではなく走り込む味方へのスルーパス、低い位置やサイドからの広い展開など年々プレーエリアを広げています。
今シーズンはソン・フンミンとのコンビネーションが抜群で、ゴールを挙げながら、アシストを積み重ねる規格外の活躍を見せています。
ただ最近は怪我に泣かされがちで、2018-2019シーズンには足首、昨シーズンはハムストリングで長期離脱を余儀なくされています。特に足首は慢性的な物で、ハムストリングも癖になりやすい箇所なので心配な所です。
②ワン・クラブ・マンへの拘り
ケイン選手は幾度となく「ワン・クラブ・マン」であろうとする発言をしています。実際オファーは数えきれない程あったようですが、その度にクラブ愛を示し残留しています。今では珍しいその姿勢は、サポーターから「He’s One of our Own」のチャントを浴び、絶大な人気を誇っています。
近年プレミアリーグ「BIG6」に数えられ力を付けているチームに、可能性と将来性を見出していると思います。ドキュメンタリー番組の「オールオアナッシング」でもリーダーとしての自覚、覚悟をひしひしと感じ、その思いが偽りではないことを感じます。
今やトッテナムそのものとも言える存在感を放つケイン選手。悲願のチームタイトル獲得はいつ叶うのか、注目していきたいと思います。
では