今回はUEFA EURO2020決勝展望を書いていきます。
①「ホーム」で平常心を保てるか
まずユーロで初の決勝進出を果たしたイングランドですが、グループリーグでは内容、結果共に乏しいものになりながら決勝トーナメントではドイツ、ウクライナ、デンマークと優勝候補、曲者、ダークホースを次々と破りチーム状態も良くなっています。
特に攻守両面の「強度」が凄まじく、圧倒的な「個」でねじ伏せるサッカーを行っており、タレント集団を生かしたサッカーを行っています。また守備の連動性も高くなっておりデンマーク戦ではハイプレスが機能したことで封殺。特にウォーカー、ショーの対人守備、カバーリングエリアの広さは圧巻で、イタリア攻撃陣も相当苦しむでしょう。
そんな中杞憂なのはチーム状態と反比例するように調子を落としているピックフォードです。デンマーク戦でも致命的になり兼ねないミスを犯しており、延長戦でのボール運びは見てられませんでした。彼がウェンブリーという「ホーム」で平常心を保てるかが勝負のカギになってきそうです。
そして決定的な仕事を連発しているスターリング、攻撃の軸であるケイン、プレーメーカーとして躍動しているカルヴィン・フィリップスの働きにも注目していきたいです。
②右サイドの守備とカウンター対策
対するイタリアは初戦のトルコ戦から確かな強さを見せました。多彩なパターンを持つビルドアップ、レーンが整理された攻撃、守備の国イタリアを体現するような組織的な守備など完成度の高いサッカーを展開させ、一気に優勝候補最右翼に躍り出ました。
そんな中スイス、ウェールズにも快勝し難なくグループリーグを突破しますがオーストリアには脆さを見せ苦戦、何とか勝利を挙げます。しかしベルギーでは見事に立て直し完勝とも言える内容で持ち直すと、準決勝のスペイン戦ではPK戦の末での勝利ではあったもののメンタル面での充実ぶりを感じる試合でした。
そんな中チームを牽引していたスピナッツォーラの離脱は残念な所ですが、スペイン戦ではエメルソンが及第点のプレーを披露し不安にはなり得ませんでした。ただやや苦手なプレーを強いられている(それでも頑張っていますが)インモービレがリズムを崩していたのが気になる所です。
③圧倒的な個vs最高のチームワーク
肝心の試合展開ですが、ポゼッション、カウンターどちらも精度の高いイタリアがどちらを選ぶかで変わってくると思います。
イングランドにとって厄介なのはやはり後者で、ややアバウトな最終ラインからのビルドアップのミスからショートカウンターを喰らう形が目に浮かびます。特にピックフォード、ライスは狙いどころにされかねないので注意が必要です。
ただイングランドがボールを保持した際にイタリアにとって弱点になるのがジョルジーニョの脇のスペースで、そこを使うのが上手いのがチェルシーでの同僚であるマウント、そしてケインと自由に使わせると致命傷になりかねません。いかにそこのスペースを空けないかが勝負所になるでしょう。
逆にイタリアがボールを保持する形になると対人守備に異常な強さを見せるイングランド守備陣をどう「動かしていく」かがカギになりそうです。そういう点ではスペースメイクに秀でたインモービレの動きに注目していきたいです。
交代策では試合が膠着すると有利になってくるのは豪華サブメンバーを要するイングランドですが、仮にイタリアがPK戦に持ち込めば伝統的にイングランドはPK戦に弱い&GKの質もあり俄然イタリアが有利になるでしょう。
どちらにしても「圧倒的な個vs最高のチームワーク」が見れそうな決勝戦。非常に楽しみです。
では
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