今回は今シーズン限りの退任を発表したトーマス・トゥヘル監督について書いていきます。
①9年ぶりの3連敗の後に
トゥヘル監督は2022年9月にチェルシー(イングランド)の監督を解任されると、翌年3月にドイツの名門バイエルンの監督に就任。
当時首位から陥落、そして一部選手との確執が噂されたナーゲルスマン監督の後釜として迎え入れられるも、当時のチームは深刻な不振に陥っている訳でもなく3冠の可能性が残っていることから、この就任劇は出来るだけ早く引く手あまたであるチャンピオンズリーグ優勝監督を確保しようとするクラブの狙いが見えました。
しかしその後チームはDFBポカールでフライブルグに敗北すると、チャンピオンズリーグではマンチェスターシティに完敗。そして10連覇中のブンデスリーガでも最後の最後にドルトムントが躓いたことによる優勝と薄氷を踏むものであり、正直いい形での解任&就任劇ではありませんでした。
そして今シーズン、ケインをトッテナムからクラブ史上最高額で獲得、そしてセリエA王者であるナポリのキム・ミンジェを引き抜く等精力的な強化を行い、国内、欧州共の覇権奪取を狙い実際開幕から驚異的と言えるペースで勝ち点を稼ぐも、それ以上にシャビ・アロンソ監督率いるレバークーゼンが歴史的なシーズンを過ごしており、天王山となった直接対決では0-3と完敗。
そしてその後も立ち直る事が出来ず、チャンピオンズリーグ決勝トーナメント1回戦では格下と見ていたラツィオにアウェーながら内容面で完敗(スコアは0-1)すると、直後に行われたボーフム戦では「ドイツキラー」浅野のゴールで追いつかれ瞬く間に逆転され敗北。9年ぶりの公式戦3連敗を喫すると選手達からの信頼も失ったと連日のように報道されるようになり、2月21日に今シーズン限りの退任が発表。
ブンデスリーガではレバークーゼンに勝ち点差8に離され12連覇は絶望的、残されたのはチャンピオンズリーグのみと苦しい中での発表となりました。
②強度やフィジカルを重要視し過ぎる傾向が
そんな中トゥヘル監督は就任後は6勝2分5敗と苦しみ、今シーズンも当初はまずまず順調だったものの結局は公式戦3連敗が響く等、結局ドルトムント、パリ、チェルシー時代に見せた手腕を見せることは出来ませんでした。
特に大きな強みである戦術面での構築の上手さはほぼ見られず、以前には構築出来ていたビルドアップを整備出来ないままカウンターを喰らうこともしばしば。
また判断力とリーダーシップに長けたチアゴ・シウバをパリ、チェルシー時代共に重用していたのにも関わらず、本人が欲しがっていたとされていたのは典型的なファイタータイプであるバルセロナのアラウホ。
近年は特に強度やフィジカルを重要視し過ぎる傾向があり、クラブの状況に振り回されたチェルシー時代末期からの不振から抜けだす事は出来ませんでした。
時期が一致していたという理由で、一部では自身の離婚が遠因になっているとも噂されていますが(プライベートの不調や乱れは仕事面に直結します。)、真相は分からず。
恐らく次の職場には困らないもののらしくない場面が目立つので、何とか残りのシーズンに巻き返し名将の手腕を見せて欲しいです。
③欠けているのは選手の熱意
そして気になる後任にはかつてクラブに3冠をもたらしたハンジ・フリック監督、リヴレバークーゼンのシャビ・アロンソ監督が有力とされています。
しかし前者は戦術家ではあるもののドイツ代表で選手のマネジメントに失敗し解任された経歴があり、後者はリヴァプールやレアルマドリードとの争奪戦(勿論残留もあり得ます。)等不透明な状態で、こちらも戦術面に長けた指揮官です。
正直現状のバイエルンに欠けているのは選手の熱意。彼らが就任したとしてもナーゲルスマン監督→トゥヘル監督のコースを歩む可能性があり、選手達に信頼され情熱を取り戻させる指揮官の招集がベストであるとは個人的には思います。
そんな中での理想はモチベーターとしてだけでなく、政治力にも優れたジダン氏。可能性は低いものの我の塊であるロナウドを筆頭に多くのスター選手達を束ねてきた手腕は確かなもので、是非ともドイツでその手腕を見てみたいです。
指揮官もあくまで人間でありちょっとした考えの変化によりスランプに陥ってしまうと改めて感じた今回の退任劇。しかしシーズンはまだ終わっていないので残りの試合の戦いぶりに注目していきたいです。
では
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