今回は6月12日に開催されるUEFA EURO2020のグループリーグ展望を注目グループ中心に書いていきます。
①実力伯仲の隠れた激戦区
まずイタリア、トルコ、スイス、ウェールズが同居するグループAです。そのグループは「実力伯仲の隠れた激戦区」と認識しています。本命はイタリアですがグループリーグで苦しむ傾向があり、他チームも曲者が多いので相当苦しむと予想できます。
幸いトルコとスイスはポゼッション型のチームでカウンター型に脆さを見せており、ややチームコンセプトと合わない起用法をされているインモービレにもスペースも与えられるとは思いますが、守備で固められると苦しくなると思います。やはり先制点が肝になってくるでしょう。
さらに3チームは「飛び道具」を要しているのも注目です。トルコはチャルハノールのFKやミドル、スイスはシャキリのパワー、そしてウェールズには「規格外」のベイルとそれぞれワールドクラスの武器を持っています。キックの名手である彼らが繰り出すセットプレーも注目です。
②23年ぶりの国際大会
次はクロアチア、イングランド、チェコ、スコットランドが同居するグループDです。このグループの注目は23年ぶりの国際大会出場のスコットランドです。ただ決して棚ぼたの本大会出場では無くティアニー、ロバートソン、マクトミネイのメガクラブ所属選手を中心とした守備からのカウンターを繰り出す粘り強い戦い方で見事力を示し本大会進出を決めました。しかもグループで同居したのはイングランド、熱い戦いが予想されます。
守備はやや不安があるもののモドリッチを中心とした多彩な戦いが出来るクロアチア、今シーズンブレイクしたソウチェクを要し組織的な戦いに定評があるチェコと難敵が続きますが何とか1勝をもぎ取りグループリーグ突破の可能性を高めたい所です。
ただ大本命は優勝候補にも推されるイングランド。しかし初戦のクロアチア戦に躓くと、伝統的に勝負弱さが目立つチームである為一気に混戦になる可能性が高く、いかに初戦を乗り切るかが勝負になってくるでしょう。
③本大会の「死の組」
そしてフランス、ドイツ、ポルトガル、ハンガリーが同居した「死の組」グループFです。
まぎれもなく優勝候補である3チームのせめぎあいは非常に楽しみです。そんな中注目は「復帰組」のベテランです。フランスのベンゼマ、ドイツのミュラー、フンメルスと本大会前に復帰したビッグネームがどれだけ活躍出来るかがカギとなってくるでしょう。
ただ元々反目しあっていたこともあり、仮にフィットしなかった時のリスクは非常に高く場合によっては早期敗退に繋がると言えます。彼らを復帰させた指揮官のマネジメント力が試される所です。
そしてポルトガルはやはりクリスティアーノ・ロナウドの出来次第であることは間違いなさそうです。しかし脇を固めるのはジョタ、ベルナルド・シルバ、守備ではプレミアリーグMVPのルベン・ディアスとタレントは豊富。フランス、ドイツという「重鎮」をいかに切り崩していくか注目です。
最後はハンガリー。戦力は他3チームに比べて劣っているのは否めませんがグラーチ、オルバンのライプツィヒ組が中心となっている守備陣は強力で、ショボスライという「隠し玉」も要しています。困難だと言わざるを得ませんがグループリーグ3位突破もあり得るので粘り強く戦っていきたい所です。
以上のように展望しましたが、2004年のギリシャや2016年のポルトガルのようなサプライズもあり、非常にレベルが高い戦いが繰り広げられるUEFA EURO。寝られない日々が続きそうです。
では
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