今回は強豪国のカタールW杯国別総括を書いていきます。
6回目は「ブラジル代表」です。
結果
3勝1分1敗 9得点3失点 ベスト8
主な布陣
①優勝候補筆頭
戦前ブラジル代表は優勝候補筆頭とも言える評価を下されていました。
アリソン、チアゴ・シウバ、マルキーニョス、カゼミーロを中心とした強固な守備ユニット、そしてネイマール、ヴィニシウス等のワールドクラス、そしてロドリゴ、アントニー等生きのいい若手が揃った攻撃陣は世界でも隋一の戦力を誇っており、心配されたリシャルリソンも大会前に復帰しクラブで公式戦をこなしての出場。
さらにマネジメント、そして戦術にも秀でたチッチ監督の存在もあり、やや不安があるサイドバック以外は盤石とも言える布陣を揃えました。
②2大会連続のベスト8敗退
そんな中行われた初戦のセルビア戦はネイマール、パケタが守備陣のギャップを突きウイングを有効活用する動きで相手5バックを攻略すると、リシャルリソンのスーパーゴールを含む2ゴールで見事勝利を果たします。
しかしその試合でネイマールが右足首を痛め途中交代。グループリーグどころかそれ以降の出場が危ぶまれます。
それでも次のスイス戦では堅守に苦しまされるもののカゼミーロのゴールでこじ開けて決勝トーナメント進出を果たすと、3戦目はターンオーバーを敷くことが出来て敗北こそはするものの理想的な形で決勝トーナメントを迎えることとなりました。
しかしそのカメルーン戦でジェズスが膝を怪我。今大会絶望となり不安がよぎるも、ネイマールが復帰。戦える体裁は整うものの、攻守における強度の緩さが指摘されており、とても好調とは言い難い状態でした。
そして迎えた韓国戦でブラジルはその評価を覆すように一気にギアを上げていきます。
前半だけで4得点を挙げ、後半には出場機会の無かった選手達にプレータイムを与える等理想的な展開で勝利。次のクロアチアは日本戦で疲弊しておりコンディションの差、そして個の差でも上回っており優位性は明らかでした。
しかし迎えた準々決勝の前半はクロアチアのハイプレスに苦しむと、個人の突破に終始。後半は修正するも立ちはだかったのはリヴァコビッチの高い壁。延長戦までもつれ込み前半終了直前にネイマールの素晴らしいゴールで先制するも、ペトコビッチに同点ゴールを挙げられ最後はPK戦で力尽き、2大会連続のベスト8敗退。最後のW杯と評したネイマールは涙に暮れることとなりました。
③転換期に差し掛かっている代表
この敗退を受けチッチ監督は退任を発表。正直行っているサッカーは理に適っており、選手達の支持も得ているようで、かなり不運な印象があります。
ただ優勝が義務付けられているこの国で2大会連続敗退は失態と言えるもので、退任は致し方ないものであると思います。
そんな中後任にはアベル・フェレイラ監督(パルメイラス)、フェルナンド・ジニス監督(フルミネンセ)の国内監督だけではなく、グアルディオラ監督(マンチェスターシティ)やアンチェロッティ監督(レアルマドリード)の名前も。
正直後者2人の就任は非現実的では無いものの、挙がった監督の中でブラジル国籍なのはジニス監督のみ。これまでブラジル国籍の監督のみに拘ってきた代表が転換期に差し掛かっているのは事実であり、今後の動きが気になる所です。
とにかく今大会最後と言っていたネイマール。これからも続けて欲しい所です。
では
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