今回はプレミアリーグ2連覇を果たしたマンチェスターシティについて書いていきたいと思います。
リーグ 勝ち点93 29勝 6分 3敗 99得点 26失点 優勝
FAカップ ベスト４
リーグカップ 4回戦敗退
チャンピオンズリーグ ベスト４
基本布陣
①新システムの採用と落とし込み
昨シーズンリーグは制したもののチャンピオンズリーグでは準優勝に終わったシティはセンターフォワードの獲得に奔走したオフになりました。アストンビラのグリーリッシュを英国史上最高額の1億￡で獲得した後ケインの獲得も進めていましたが失敗。アグエロの後釜の獲得は行われないままシーズンインすることとなります。
そこでグアルディオラ監督が行ったのは新機軸2-3-5システム。極限までパスの迂回経路を考えボール支配率を高める戦術は当初は機能不全に陥るも、右にウォーカー、左にカンセロが定着した後は見事な機能性を発揮。
多くのタスクを必要とする1トップの人選には苦労したものの誰が起用されても機能するような原理・原則の落とし込み、そして巧みな選手起用も目立ち、11節からはリーグ戦12連勝と一気に勢いに乗り首位をひた走ることとなります。
②中盤に欠かせない存在に
そんな中眩い輝きを見せたのはベルナルド・シウバとロドリ。前者は試合の全局面に関わっているのではないかと言える程の存在感を発揮。どこに起用されても味方を繋ぎ、さらに貴重なゴールも連発、一日平均14kmの走行距離を誇る無尽蔵のスタミナ、そして元々際立っている技術・戦術眼を駆使しシーズンを通して素晴らしい働きを見せました。
そして後者は戦術的縛りが強く余りフィットしていなかったアンカー落ちの役割から、よりシンプルに前でチャレンジできる役割に変更されて本領を発揮。フィジカルを生かした守備、そして機を見たミドルシュートでチームを躍進に導きました。
前者はシーズン前は退団寸前、後者はチームにおいての不適合を疑われただけに彼らが中盤に欠かせない存在になったのは非常に大きかったと思われます。
③悲願の優勝に
正直中盤戦まではその盤石ぶりからシティの優勝は間違いないと思われました。しかし守備の大黒柱ルベン・ディアスが怪我で離脱すると、2-3-5システムに不可欠だったウォーカーも怪我で離脱。アケ、ストーンズも怪我がちと守備陣の離脱が目立ってくると、リヴァプールの猛追もあり徐々に失速。特に4月半ばはチャンピオンズリーグでアトレティコ、そしてリヴァプール2連戦とかなりタフな日程となり、CL準決勝ではレアルマドリードに土壇場で敗戦と非常に厳しい状況に陥りました。
しかし終盤に差し掛かるにつれて一気に調子を取り戻し圧巻のパフォーマンスを見せたデ・ブライネや、自身が厳しい立場に置かれながらもチームに尽くしたジンチェンコが一皮むけたことで、最終戦まで逆転されることなく、最終戦は5分で大逆転を果たす勝利でプレミアリーグ２連覇。
グアルディオラ監督が試合後に涙を流したように非常に苦しかったものの、クラブ全体がベストを尽くして困難を乗り越える素晴らしいシーズンとなりました。
そして今シーズン土壇場で逃したと言えるチャンピオンズリーグのタイトル獲得の為に、今後のサッカー界を背負うであろう存在ハーランドをドルトムントから獲得。今後はやや選手層、質的に不安があるサイドバックの補強があれば、悲願のチャンピオンズリーグ優勝に大きく近づけるでしょう。
では
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