今回は2021年前半の阪神タイガーズの佐藤輝明選手について書いていきたいと思います。
今シーズン前半の成績
84試合 .267 20本 52点 5盗 出塁率.306 OPS.833 四死球16 三振121
①前評判通りのパワーと予想外の適応力
佐藤輝明選手は近畿大学で関西学生野球リーグのリーグ戦通算本塁打記録を更新。更にリーグ優勝&リーグMVPを獲得しドラフトの最大の目玉となりました。そして2020年のドラフト会議にて4球団競合の末、地元である阪神が交渉権を獲得し入団が決定しました。
当初はパワーは素晴らしいものはあるものの選球眼に難があり、プロ野球に慣れるには時間がかかる所謂「素材型」としての前評判でしたが、オープン戦が始まると本塁打を量産。12球団最多の6本塁打を挙げさらに逆方向にも持っていける前評判通りのパワーを見せます。しかしそれでもオープン戦は「手探り感」は強く、弱点が洗い直されるペナントレースでは本領を発揮出来ないとの声は多かったです。実際ペナントレースが始まると、セ・リーグの新人選手で史上初となる開幕2カード連続本塁打を記録したものの三振が多い確度のない打撃もあり、打率は一割台に落ち4月4日には先発から外れついに化けの皮が剥がれたと評されました。
しかしそこで黙っていないのは他選手と違うことで、レギュラー復帰後から驚異的な適応力で4月終了時には7本塁打を放ち、新人最多本塁打タイ記録を記録。
更に5月には休養した大山選手の代わりに4番サードで出場し満塁弾を含む5打点を記録すると、交流戦の西武戦では63年ぶりの新人選手による1試合3本塁打を記録する等更に勢いが加速、月間MVPを受賞します。
6月にも交流戦本塁打数の新人最多記録を更新し、6本塁打を放ちますが徐々に疲れが見え始めたのか7月はやや失速。それでもオールスターゲームでは史上初となる新人でのファン投票セ・リーグ最多得票で外野手部門に選出されると、異例となるホームランダービー参加、そして第2戦で本塁打を放つなど変わらないスター性を見せます。
前半戦で本塁打、打点共にチームトップと首位に立つチームの原動力になった正に「規格外」な前半戦となりました。
②選球眼
ただ課題も見えた前半でした。最大の弱点となっているのは「選球眼」です。ボール球見極め率はリーグ最低レベルで、ボール球を振らされて三振する場面が多発しています。前半で喫した三振は何と121。驚異的な記録を積みあげた序盤を除いてもかなりの数です。そして四球は僅か16でチームメイトのマルテ選手の3分の1以下と、ホームランバッターとしては寂しい数字です。
しかし今シーズンは割り切って振ってもらって、来シーズン以降に「振らない怖さ」を身に付けて欲しい所です。
③スター性を感じさせる鈍感力
そして何よりもスター性を感じさせるのはその「鈍感力」です。プロ野球において成績を残す選手は周りの批判などは余り気にせずマイペースに進める選手が多いです。
過去にはイチロー選手や松井選手、今では岡本選手(巨人)村上選手(ヤクルト)等大打者は「鈍感力」が高い選手が多いです。その点佐藤選手もいくら三振を積み重ねていてもエラーを犯しても気にした素振りを見せず、次の打席でホームランを打つ等その「鈍感力」が際立っており、大物になる予感がプンプンします。
真面目過ぎるとも言える現4番の大山選手と真逆の性質は非常に興味深い所で、お互い刺激を受けて高め合って欲しい所です。
恐らく対策が進むであろう後半戦。持ち前のパワーと「鈍感力」で切り開き、阪神優勝の立役者となる活躍に期待したいです。
では
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阪神タイガース球団承認 NEW!選手フォトタオル佐藤 輝明 8 新登場!
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