今回は主要欧州リーグの2020~2021シーズン「苦しむ名門」について書いていきたいと思います。
9回目はマンチェスターシティです。
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①丸裸にされたペップサッカー
今シーズンのシティ不調の要因は「シティ対策」が確立していることです。2シーズン前、シティは圧倒的な強さでプレミアリーグを制しました。ただそれから各チームのシティ対策が進み、今やそのセオリーが確立されつつあります。
昨シーズンのユナイテッド、そして今シーズンのレスター、トッテナムは良い例で、インサイドハーフが使うハーフスペースを徹底的に消し、サイドバック裏のスペースを突くカウンターを行うことでシティを破っています。
他チームに「丸裸にされたペップサッカー」。シティ苦戦の要員の一つです。
②難航する得点力アップ
ただ一昨年、昨年も勿論こういう守り方をしているチームはあり、シティはそのチームを破っています。その時にいたのは戦術眼に長け攻撃にアクセント付けるダビド・シルバと、理不尽とも言える驚異的な決定力を持ち戦術的に機能するアグエロです。
現状シルバの役割はベルナルド・シルバ、フォーデンが担っており、技術的や戦術的には機能していますがまだ試合の流れを読む能力に欠け、リヴァプール戦のゴールなど着実に進化しているものの、ジェズスはまだ一人で勝負を決められる理不尽さは持ち合わせていません。
その為現状はデ・ブライネの出来に依存する攻撃に終始しており、得点力アップは難航しています。
③課題をどう解決するか
またチームは攻撃面に加えて守備面でも課題を抱えており、左サイドバックのレギュラーが固定出来ず(カンセロもどちらかと言えば右が適正)怪我人続出で守備陣の組み合わせにも苦労しています。
現時点では監督が出来ることは少なく、選手も足りている状況とも言えない為新たな戦術を試す余裕はないとも言えます。
ただ稀代の戦術家であるグアルディオラ監督がこのままで黙っているわけがありません。厳しいこの時期をある程度の位置で耐え抜けば、再び新しいものを見せてくれるでしょう。
かつてバルセロナの最終年でメッシの依存度が急激に高まり、苦戦した経験があるグアルディオラ監督。この課題をどう解決するか、名将の新たな打開策に注目していきたいです。
では