今回は2022年阪神タイガーズの岡田彰布監督について書いていきたいと思います。
今シーズンの成績
85勝 53敗 5分 555得点 424失点 優勝
日本シリーズ 4勝3敗 優勝
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①不安点は多かったものの
今シーズン阪神に悲願の「アレ」をもたらす為に実に15年ぶりに復帰した岡田監督ですが、選手とのコミュニケーションの取り方、そして選手運用(酷使)等不安点は多かったと言えます。
しかし昨シーズンレギュラーの遊撃手として活躍した中野選手のセカンドコンバートや大山、佐藤輝選手のポジション固定を明言。肩の問題でショートでは物足りなかった中野選手、守備位置が変わる事により打撃に集中出来ないとされた大山、佐藤輝選手、そして何よりエラーや見えないミスが多く守備面で深刻な問題に発展していたことから発言していることは理には叶っており、流石とも言える慧眼を見せていました。
またキャンプ中に燻っていた木浪選手を評価しショートのサブとして開幕1軍に抜擢すると結果を残し続けたとしてそのままレギュラーとして起用。その反面当初の評価は高かったものの結果を残せなかった高山選手をあっさり見切る等勝負に徹する姿は変わらず、シーズン前は前年優勝を果たしたヤクルト、バウアー投手を獲得する等個の力が抜けていたDeNAとの優勝争いが行われると予想されました。
②変わらない哲学と柔軟性溢れた選手運用
しかし予想を反して阪神は開幕3連勝をきっかけに着実に勝利を積み重ね、5月には貯金10を早くも超え首位に位置すると、独走状態に入っていきます。
交流戦は不調に陥りDeNA、そして驚異的な勢いで勝ち星を重ねた広島に一時的に首位を明け渡す場面はあったものの8月に脅威に18勝(7敗)を挙げ勝負とされた9月の前に首位を独走すると、そのままの勢いを持って18年ぶりの「アレ(優勝)」を果たします。
そしてポストシーズンでも広島をスイープすると日本シリーズでも最終戦までもつれ込むも4勝3敗で38年ぶりの「アレのアレ(日本一)」を達成。最高の形でシーズンを締めくくりました。
その要因はやはり監督の変わらない哲学と柔軟性溢れた姿勢。投手のエラーとも評され点に繋がると相手へのダメージも大きい四球、そして打「線」をキャンプ中から強く意識させ、査定を上げ打線を固定化させる等メッセージを送り役割がはっきりすると、野手陣は見事に打「線」を体現し得点力は爆発的に向上。そして前述した守備コンバートが見事に嵌りリーグ最多の併殺奪取数を記録。采配面でも巧みな代打や代走の使い分け等勝負へのこだわりなど変わらない哲学を見せます。
反面「酷使」が不安視された投手運用も負担を最大限考えて使う等柔軟性溢れた運用を展開。それでも勝負所で選手をつぎ込む「らしさ」も見え現代野球にも見事適応。
ぶれない哲学を持ちながらも見事現代野球の考え方にアップデートする、ストレートすぎる発言は気がかりなものの出来そうで中々出来ない事を岡田監督は見事やり遂げ、結果に結び付けたのは本当に尊敬できる所です。
また監督をサポートし選手達との橋渡しを行った平田ヘッドコーチはじめ、コーチ陣の貢献度も高く、首脳陣の働きも目立ったシーズンとなりました。
③連覇を置き土産に
そんな中新シーズンは早くも秋キャンプからスタートしていますが、監督は現有戦力を固めず若い新戦力の台頭を期待。「アピールせんでええ」と独特な言い回しを行いながら若手選手、現有戦力の底上げを促しています。
監督も来シーズン一杯での勇退を示唆しており、新シーズンは球団初となるリーグ連覇、2年連続の日本一を置き土産に次の指揮官に託すことを目標にペナントレースを望臨みそうです。
阪神ファン長年の悲願であった優勝、そして日本一を達成してくれた「名将」岡田監督。来シーズンもその采配に期待です。
では
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