きちのうすめ雑記

きちが好きなことについてうすく書いていきます。

2023年 プロ野球感想~打ち勝つ時代から守り勝つ時代に~【プロ野球】

※当ブログではアフィリエイト広告を利用しています

今回は2023年、プロ野球の各優勝チームの感想、そして今後の野球の展望を書いていきたいと思います。

NPB

①「昭和の野球」の良さを取り入れ

まずは日本一に輝いた阪神タイガースですが、元々投手陣はリーグでもトップクラスであったものの打者は能力は高いものの守備力と長打力には欠けており、得点力、失策に明確な課題があったチームでした。

kichitan.hatenablog.com

 

しかしシーズン前に就任した岡田監督は選手の適材適所を見極め、四球への意識と役割の明確化で潜在能力を引き出す事に注力。一部を除いてスタメンを固定するその所謂「役割野球」は相手投手や相性によってスタメンを臨機応変に変更するのが当然と言われる現代野球とは違う「昭和の野球」ではありますが、結果的にチームは打「線」を作る事に成功しました。

また心配されていた投手の酷使も徹底した管理の下負担を最小限に抑えることに。元々確立されていた勝利の哲学を現代のトレンドに当てはめて上手く融合。岡田監督のチームや野球に対する情熱、そして柔軟性が見事噛み合ったシーズンとなりました。

kichitan.hatenablog.com

 

正直四球や投手陣の力にピックアップされがちですが細部の気付きも非常に多く理にかなっており、正に「名将」と言える采配や彗眼で違いを生み出しました。

 

②際立っていた選手の「抜擢力」

対するオリックスの中嶋監督は選手との距離を縮めコミュニケーションを積極的に行いマネジメントするタイプの監督で、岡田監督とは対照的な監督であるとは思います。

また野手のスタメンも日替わりで投手陣の起用もかなり流動的。その手法は極めて「現代的」であると言えます。

kichitan.hatenablog.com

 

しかし今年も際立っていたのは選手の「抜擢力」首位打者を獲得する等大ブレイクした頓宮選手以外は際立った選手はいなかったものの、起用された選手が要所要所で活躍し得点力不足をカバー。

投手陣もシーズン前に山下投手が頭角を現すとシーズン途中には「負けない投手」東投手も台頭。中継ぎも山﨑颯一郎投手が台頭すると山岡投手の中継ぎ起用も嵌り鉄壁の投手陣を構築しました。

ポストシーズンは怪我人続出で苦しい戦いを強いられるも、驚異的な粘りで昨年王者の強さを見せ日本シリーズ終戦まで持ち込む事に。大黒柱山本投手がメジャー移籍、山崎福也投手が抜けるのが濃厚な来シーズンは補強は必要ながらも、中嶋監督の手腕を考えると4連覇は現実的な目標と言えそうです。

 

③打ち勝つ時代から守り勝つ時代に

そして今年は本格的に打低投高が進んだシーズンであり、優勝チームである阪神の555得点、オリックスの508得点は統一球だった2012年以降では最少となっています。

さらに2020年から兆しが見えたパリーグの打低投高は更に進み本塁打王が遂に20本代に(近藤、浅村、ポランコ選手の26)。昨年のタイトルホルダーである山川選手の不在があったもののこちらも63年ぶりの珍事が起こっています。

WBCでもわかったように今やNPBの投手陣は世界でもトップクラスとなっており、今やAAAクラスの外国人野手がいきなり結果を残す事は極めて稀。

kichitan.hatenablog.com

 

助っ人大砲には中々頼れない状況で、「大砲主義」を掲げていたソフトバンク、巨人が失墜し、繋ぎを意識するヤクルト、阪神オリックスが台頭。今後2~3年はこの傾向は暫く続くとされ、打ち勝つ時代から守り勝つ時代に完全にシフトチェンジしたと思われます。

 

投手陣を前面に押し出したチームが勝ち残った今年のプロ野球。来シーズンはこの傾向が続くのか、それとも新たなるトレンドが生まれるのか、注目です。

 

では

 

永久保存版 阪神タイガース 2023メモリアルブック (学研ムック) [ Gakken ]

 

オリックス・バファローズはいかに強くなったのか 選手たちの知られざる少年時代/花田雪【1000円以上送料無料】