今回は近年苦境に立つオランダ代表について書いていきたいです。
かつてオランダ代表は常にサッカー界を引っ張っていた存在でした。
1974年W杯ではリヌス・ミケルス監督の元、ヨハン・クライフを中心とした「トータルフットボール」が世界を席巻して代表チームが台頭すると2大会連続で準優勝を果たします。
その後低迷期に入りますが、1988年のユーロでは後にオランダトリオとしてACミランで活躍するファン・バステン、フリット、ライカールトを要して国際大会初の優勝を果たしました。
そして1990年代に入ると継続的な強さを見せ、W杯準優勝(2010)3位(2014)4位(1998)、ユーロベスト4(1992、2000、2004)等優勝には届かなかったものの、国際大会で確かな存在感を放ってきました。
しかし2014年を境にオランダ代表は衰退することになります。
①タレントの枯渇
その理由はまず「タレントの枯渇」です。
2014年時はファン・ペルシ、スナイデル、ロッベン等ワールドクラスのアタッカーを要していましたがその後台頭する若者はおらず、メンフィス、ワイナルドゥム等粒揃いの選手はいたものの年齢を重ねた彼らに頼る他ありませんでした。
そして2016年ユーロの予選で敗退、2018年のW杯予選も予選敗退する等、弱体化は免れず、前述した彼らも力を落とすなど慢性的なタレント不足に陥りました。
隣国ベルギーが黄金時代を迎える中オランダは正に「過渡期」を迎えており、新たな世代の台頭が待たれました。
②若い選手の台頭
そんな中2018-2019シーズン、若き選手達が台頭します。アヤックス・アムステルダム、オランダの強さの象徴であるクラブはチャンピオンズリーグで躍進。
デ・リフト、デ・ヨング、ファン・デ・べーク等を中心として構成されたチームは決勝トーナメント1回戦に3連覇中のレアルマドリード、ベスト8ではユベントスを破りベスト4進出、準決勝ではトッテナムにアウェーゴール差で敗れるものの欧州中に旋風を巻き起こします。そしてデ・リフトはユベントス、デ・ヨングはバルセロナ、ファン・デ・べークはマンチェスターユナイテッドに移籍しその能力を磨き、彼らとファン・ダイクやワイナルドゥム、メンフィスを加えた新生オランダ代表は見事予選を突破し、3大会ぶりに大舞台に舞い戻ってきました。
結果はベスト16で終わりましたが若き才能は確かな爪痕を残し、今後に期待出来るものとなりました。
③伸び悩む若き監督たち
しかし同時に問題点に上がったのは「指揮官の質」の問題がありました。オランダはここ40年間は指揮官を自国監督に任せていました。過去にはディック・アドフォカート氏、フース・ヒディンク氏、そして現オランダ代表のルイス・ファン・ハール監督など世界的にも優秀な監督を輩出していました。
しかし近年はバルセロナで一時代を築くもその後はパッとしなかったライカールト氏や代表でも指揮を執りながらもクラブでは挫折を味わったファン・バステン氏等若き監督が伸び悩むと、90年代を彩ったスター選手達も監督に挑戦するものの苦戦が続いています。ユーロ2020で指揮を執ったフランク・デ・ブール氏も未熟さを露呈して大会終了後に退任することになりました。
そんな中現バルセロナのクーマン監督、そして今シーズンからリヨンで指揮を執るピーター・ボス監督やヴォルフスブルクのファン・ボメル監督等主要クラブで指揮を執る監督がいますが、いずれも「名将」とは言えず監督の世代交代は未だ行われていない状況が続いています。
ユーロ2020後3度目のオランダ代表就任が決まったファン・ハール監督も一度は監督業から手を引くことを表明した大ベテランであるので、今後は「監督の世代交代」にも注力することが不可欠です。
かつて欧州の中心として君臨していたオランダ代表。その輝きを取り戻すのはいつになるのか注目です。
では
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