今回は主要欧州クラブの2022-2023シーズン総括を書いていきたいと思います。
2回目は「マンチェスターユナイテッド」です。
リーグ 勝ち点60 18勝 6分 14敗 57得点 58失点 8位
FAカップ 優勝
リーグ杯 4回戦敗退
基本布陣
過去記事はコチラ↓↓
①終わりよければ全て良しではない不安定過ぎる戦いぶり
怪我人続出による守備陣の崩壊とそもそもチャンスすら満足に作れなかった攻撃陣と攻守共に問題が山積みで、チャンピオンズリーグではまさかのグループリーグ敗退を喫しプレミアリーグでも中位に留まっていたマンチェスターユナイテッドですが、後半戦も不安定な戦いぶりに終始。
ウルブス戦やアストンビラ戦では後半終了直前でゴールを決める劇的な展開で勝利を収めるも、ブレントフォード戦ではアディショナルタイムで先制→追いつかれ引き分け、チェルシー戦に関してはアディショナルタイムで2ゴールを浴び逆転負けを喫する等、信じられないような醜態をさらし、更にクリスタルパレス戦では0-4で大敗。
テン・ハーグ監督の即時解任も叫ばれていましたが、リヴァプール戦で延長後半で引っ繰り返す大逆転劇を見せ勝利するも、準決勝のコベントリー戦ではアディショナルタイムに同点に追いつかれPK戦の末勝利と、ファンの胃を破壊するような試合運びで決勝進出を果たしたFAカップでは、ライバルシティ相手に戦前の評価を覆す会心の勝利を果たし最後の最後でタイトル獲得。
それでも適任者が不在にも関わらず拘り失い続けるビルドアップや、余りにも個々の意識がバラバラでまるで機能しなかったプレス等、終わりよければ全て良しではない不安定過ぎる戦いぶりで、リーグ戦ではプレミアリーグ過去最低の8位。さらに得失点差はマイナスになる等結局戦い方の型を見ることが出来ないままシーズンが終了してしまいました。
②ユナイテッドの「未来」を担う存在
そんな中奮闘したのはダロト。負傷者続出で壊滅的だった守備陣の中で攻守共に安定したパフォーマンスを披露。味方を鼓舞する魂あるプレーでチームの盛り上げ役となりました。そして同胞のブルーノも苦しいチーム状態の中でチャンスを次々と演出し孤軍奮闘。終盤の0トップ起用にも見事に応えました。
また前半戦は怪我で棒に振ったものの復帰してからはプレミアリーグ1年目とは思えない堂々たるパフォーマンスを見せたメイヌーも素晴らしい働きを見せ、FAカップ優勝の立役者となったガルナチョと共にユナイテッドの「未来」を担う存在となりそうです。
③新体制の判断に期待
そして新シーズンですがFAカップを制し2年連続でタイトルを獲得したテン・ハーグ監督の去就は定まっておらず、後任候補としてチェルシーを解任されたポチェッティーノ監督やブライトンを退任したデゼルビ監督、現イングランド代表のサウスゲイト監督就任が噂されています。
しかしそれ以上に注目なのは今年初めにクラブの株式25％を取得したラトクリフ氏の動向。同氏はクラブを根本的な部分から立て直すべきく主要ポジションに各部門のエキスパートを登用し、選手獲得にも5つのルールを設ける等、精力的に動いています。
またこれまで全くと言っていい程手が加えられなかった施設の改築にも着手していく方針を示し、環境面でもサポートする事を約束しています。
自身が所有するニースが一時期優勝争いに食い込む（最終順位は5位）等、サッカー部門においても成果が出ているラトクリフ氏。彼が率いる新体制がどのような判断を下し成果を挙げられるか、注目です。
苦しいシーズンになったものの、新体制の発足により期待感もあるマンチェスターユナイテッド。来シーズンこそはかつて他チームが恐れた「赤い悪魔」の復活に期待しています。
では
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