今回はマンチェスターユナイテッドの買収問題について書いていきます。
①赤い悪魔を凋落させたグレイザーファミリー
かつてマンチェスターユナイテッドは「赤い悪魔(レッドデビルズ)」として恐れられ、1990年代前半から2010年代前半まで無類の強さを見せプレミアリーグを牛耳っていました。
しかし2005年に同クラブを買収したグレイザーファミリーはクラブを担保として資金を借り入れるレバレッジド・バイアウト(LBO)で買収。それまで黒字経営を行っていたクラブに莫大な借金を背負わせました。
その後ウッドワードCEOが次々と良質なスポンサー契約を行う等ビジネス面では潤うもののその資金は借金の返済に充てられスタジアムやトレーニング施設は老朽化したまま。さらにスポーツ面でも資金はある程度投入するも、そもそものクラブビジョンが見えないので監督が交代するごとに選手を総入れ替えする羽目に。
ユナイテッドの黄金時代を築き上げたファーガソン監督の勇退後リーグ優勝は無し。今や当たり前のように複数タイトルを競っていた姿は影も形も無くなっています。
そのことから赤い悪魔を凋落させたグレイザーファミリーは当然のように「OUT」の横断幕が掲げられることに。それでも金の生る木として長年手放さなかったものの昨年11月から遂にクラブの売却を検討していると発表。その動向が注目されました。
②カタールからのビッグオファーも
そして買収に名乗りに挙げたのは、カタール・イスラム銀行の会長を務めるシェイク・ジャシム氏、英化学大手イネオス創業者のジム・ラトクリフ氏。
特に前者は一貫して株式の100パーセント取得を目指し、50億£を提示。さらに新スタジアム計画、新トレーニングセンター施設、選手獲得、地域再生プロジェクトのための資金として14億£を用意するプランを提示することに。
それでも交渉が上手く纏まらず1年近くを擁しているのは、グレイザーファミリーが高望みをしてそれ以上を望んでいた為(彼らからすれば再建プラン等は興味は無く、むしろ新プランの14億£ですら買収資金に回せるのではないかと思っていたのではないのでしょうか。)であり、最終的にジャシム氏は買収から手を引くこととなりました。
ラドクリフ氏が一株当たりの金額が高い25%の株式買収を目指していたことから、正直ビジネスとしては理に適っているものの、スポーツはクラブ愛や情熱も大きな要因。多くのサポーターから大きなため息とオーナーに対する怒りの声が再び上がることとなりました。
③ラトクリフ氏の買収がいかに好転するか
そして唯一残ったラドクリフ氏はマンチェスター地域の出身で、長年のユナイテッドファン。さらに同氏はまずスポーツ部門を掌握し、将来的にクラブ全体を支配することを目論んでいるようで彼が入る事によりクラブ運営は今より積極的になる事は間違いないでしょう。
ただその手腕には疑問視の声も多く、2019年8月にはリーグアンのニースを買収し昨シーズンにはペペ(アーセナル)ラムジー(ユベントス)を補強し、今シーズンもサンソン(アストンビラ)ボガ(アタランタ)を補強する等積極的にチームを強化しますがチャンピオンズリーグ出場権獲得等目立った実績は無し(現在は2位と好位置に付けています。)。
いくらクラブ愛に溢れていても経営するのは名門中の名門。当然結果も求められることになり、前述したようにクラブの内部はガタガタ。再建には茨の道が待っているでしょう。
「最後の希望」ラトクリフ氏の買収がいかに好転するか、ユナイテッドの今後を左右する出来事なのでその動向に今後も注目していきます。
では
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