マルコ・ロイス～全局面で違いを見せられる万能アタッカー～【特集】

今回はドルトムント所属のマルコ・ロイス選手について書いていきたいと思います。

経歴

マルコ・ロイス選手はアンダー世代をドルトムントユースで過ごすもトップチームでは呼ばれることなくロート・ヴァイス・アーレンへのレンタルを経て2009年にボルシアMGに完全移籍します。

するとこのシーズンから就任したフロンツェック監督に重宝され、中心選手としてプレー。翌シーズンは残留争いに巻き込まれるものの、2011-2012シーズンにはアランゴと共に攻撃陣の中心として君臨し18ゴールをマークし、ドイツ年間最優秀選手に選出されます。

そしてシーズン終了後に古巣ドルトムントに復帰。同シーズンにマンチェスターユナイテッドに去った香川の後釜として迎えられ前任者に勝るとも劣らない活躍を果たすも、チームはリーグ戦、チャンピオンズリーグ共にバイエルンの軍門に下り悔しいシーズンとなります。

翌シーズンも安定した活躍を続けるも、2014-2015シーズン途中に負傷で離脱してから度重なる怪我に苦しむ事に。出場すればスーパーな活躍をするも故障渦からは抜け出せず、良好な状態で終えたシーズンは17ゴールを挙げた2018-2019シーズンと、シーズン49試合に出場しDFBポカールを勝ち取った2020-2021シーズンに留まります。

そして2023-2024シーズン終了後のドルトムント退団を発表。12シーズンもの間過ごしたクラブに別れを告げることとなりました。

ドイツ代表には2012年に初招集されるも2014年W杯は本大会直前に左足首のじん帯を部分断裂し欠場。そしてユーロ2016には負傷により落選等、こちらも負傷に泣かされる事となっています。

①全局面で違いを見せられる万能アタッカー

ロイス選手は全局面で違いを見せられる万能アタッカーと言えます。

技術力の高さだけでなく判断力にも優れており、中央、サイドでも機能するポリバレント性も持ち併せています。

特にスピード溢れるドリブルとシュート精度が特長で、細かいタッチというよりもシンプルなスピードと瞬間的な技術で抜き去るドリブルは局面打開力が高く、さらに判断力に優れておりドリブルだけではなくコンビネーションでも違いを作り出す事が出来ます。

またキック精度が非常に高く、特にシュートはバリエーション、レンジともに申し分なし。さらに直接フリーキックでもゴールを狙えるので相手からしたら危険極まり無い存在です。

ポジショニングにも優れているのでビルドアップの逃げ口にもなり、守備も献身的。能アタッカーとしては世界屈指の実力を持っていると言えます。

②相次ぐ怪我との戦い

このように能力だけでは世界最高峰のレベルにあるロイス選手ですが、そのキャリアを阻んだのはやはり故障。

特に足首と筋肉系のトラブルに悩まされ、2016-2017シーズンのDFBポカール決勝ではチームは優勝したものの十字靭帯を断裂し長期離脱を強いられることとなりました。

またそのタイミングも最悪で2014年W杯、ユーロ2016を負傷により辞退せざると得なくなり、クラブレベルの実績に反して代表での活躍は数えるほど。