※ネタバレ有り
今作のメインは灰原哀と黒の組織。ミステリートレイン篇から作中でも殆ど絡みが無い両者がどのようなやり取りを見せるのかが注目の作品です。
今回は2023年に公開された「名探偵コナン 黒鉄の魚影」について書いていきます。
①コナン、哀を追い込む「老若認証」
今作では世界中の警察が持つ防犯カメラを監視できる世界初の施設「パシフィック・ブイ」が主な舞台となっていますが、そこで用いられたシステムの一つが顔の骨格から若返りや老化を計算しその顔をCGを作成し合致する顔を「顔認証」で探す「老若認証」。
これにより薬で幼児化したコナン(工藤新一)、哀(宮野志保)は窮地に陥ることに。実際哀は黒の組織に拉致されあと一歩まで追い込まれる事になりますが、ベルモットの助けもあり何とか切り抜けることになりますが、顔認証システムは現代でもある普及されているシステムである為、今後作品全体の脅威となってきそうです。
②男女二役の離れ業
また今回は黒の組織の新メンバー「ピンガ」が登場。事前情報では髪をコーンロウでまとめた男性であるということが判っていましたが、施設には女装して侵入していたことが判明します。これだけを見ればよくある設定でしたが驚くのはCVが一人であったこと。
ピンガの声優の方は男性声優の村瀬歩さんですが、変装した女性の声も担当しており男女二役の離れ業を披露。元々女性声優が男性役を行うことは珍しくないものの(コナンや光彦)男性声優が女性役を行うのは極めて珍しく、パンフレットを見た際に犯人だと判ってしまったファンもいたとのこと。
因みにその演技は驚く程自然であり(むしろピンガの方が少し高いと感じるぐらいでした。)後にネットで知るまでは全く気づかず、その実力の高さを認識しました。
③今回の「ターゲット」は二つ
そして今回の爆破ターゲットとなったのは二つ。前述したパシフィック・ブイに加え電子武装されたハイテク潜水艦がロックオンされました。
パシフィック・ブイは黒の組織が乗る潜水艦の魚雷によって餌食になるものの、その潜水艦を撃破したのはやはり作中でロケットランチャーがこれ以上ない程似合う男「赤井秀一」。結果的には組織の判断による「自爆」となり、重要(過ぎる)情報を持ったピンガと共に海の藻屑と消えていきました。
本編の根底を変えない為とは言え、ラムやジン等組織の腐敗と自滅が目立った今作。
映画自体は面白かったものの、外部の手で阻止する(FBIや公安)等もう少し上手い使い方があっても良かったのではないかとも思い、少し物足りなさを感じた作品となりました。
では
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