※ネタバレ有り
今回は「機動戦士ガンダム 水星の魔女」のキャラ「アスティカシア高等専門学園生」について書いていきたいと思います。
①兄への偏愛と魔女への憎悪
1人目は「ラウダ・ニール」です。
アスティカシア高等専門学園パイロット科3年生で、グエルとは異母兄弟にあたります。
血気盛んな部分はあるものの基本的には冷静で理知的な性格で、幼い時に妾の子に立場ゆえに後ろめたさはあったもののグエルに抱擁で受け入れられたこともあり掛け値なしに彼を慕っています。
作中では兄が失墜していく事から寮長に就任。兄を心配する気持ちは徐々にスレッタへの憎悪に変わる事になり、彼女が窮地に陥った際には妙なテンションで歓喜しています。
「墜ちろぉ！ 水星女ァ！」
また2ndシーズンでは父の突然の死からのジェターク社CEO就任もあり更に輪をかけて歪んでしまい、ランブルリングではレネ・コスタと戦うスレッタの下に強引に割り込み憎しみをぶつけることになります。
「お前が来てからは、おかしくなったんだ……! 何もかも!……水星女!!」
その後シャディクの口から父を殺した犯人を知り、自身を守ったペトラがテロに巻き込まれて意識不明の重体に陥ってしまった事で精神の均衡が崩れ、矛先はミオリネに。（スレッタがペトラを助けたことで憎み切れなかった事もあります。）シュバルゼッテを駆りクワイエット・ゼロに向かうスレッタ一行の前に立ちふさがり、兄と激闘を繰り広げることになります。
「魔女に取り込まれた兄さんの代わりに僕が罪を全て背負う。僕が……ラウダ・ジェタークが！」
しかしグエルは自身の怒りを受け止め半ば特攻の形で機体を抱擁。自らの過ちを気付くものの限界を迎えたグエルの機体は爆散、、、しかけますがフェルシーにより阻止。スレッタに恨み節を吐きつつも協力することになります。
エンディングではGUND医療を施される予定のペトラと共に過ごしています。
②フラグをへし折るMVPとも言える活躍
2人目は「フェルシー・ロロ」です。
アスティカシア高等専門学園のパイロット科2年生で、明るい茶髪に外ハネのボサボサ髪で、後頭部上部に短く髪を結んで立たせているのが特徴の女性です。
1stシーズンでは度々ペトラと共にミオリネやスレッタをからかい、ヴィムの裏工作にペトラと共に従事しスプリンクラーを使った妨害工作を実行。しかしミオリネにより阻害されると、怖じ気付いて終始狼狽える等思慮浅い部分が見えます。
そしてエランとの決闘に敗北したグエルが寮を追放される様を心配そうに見送り、出番を終えます。
2ndシーズンでは代理の立会人として決闘委員会のラウンジに登場。やや容姿が似ているレネと口論を繰り広げます。
そしてランブルリングではラウダ共々参戦するもガンダム・ルブリス・ウルの乱入でラウダは機体を破壊され意識を失うことに。それでも危険を顧みずにラウダ機のコクピットに乗り込んで、彼を介抱しつつ悲痛な声で救援を求めます。
「誰か!? 先輩が死んじゃう！ ラウダ先輩が死んじゃうよ!?」
その際はチュチュに助けられたものの、徐々に闇落ちしていくラウダに困惑。それでも自身はそれ以降スレッタや地球寮に対する敵意は見せず、「アーシアンへの差別意識」が無くなったことが分かります。しかし学園襲撃の際にはチュチュと共闘するも親友のペトラが重傷を負うことになってしまいます。
その後はチュチュとの縁もありクワイエット・ゼロの突入に参加。グエルとラウダによる兄弟同士の「命がけの喧嘩」に居ても立っても居られずディランザで出撃。今まさに爆散しようとするグエルのディランザに消火冷却剤が浴びせ怒声を響かせ最悪の事態を防ぐことに成功。これまで悲惨な別れを演出していたガンダム作品のフラグをへし折るMVPとも言える活躍を見せ物語を穏やかなものに完結させました。
「2人ともバカなんすか!? 兄弟喧嘩で死ぬとか!! マジ笑えないっすから!!」
エピローグではジェターク寮の面々と同じ職場に就職しています。
③ヘタレが爆発した苦労人
3人目は「マルタン・アップモント」です。
アスティカシア高等専門学園の経営戦略科3年生で、地球寮の寮長を務めています。
優柔不断でやや頼りない言動が目立ち、周りに振り回される苦労人タイプ（特にチュチュとミオリネ）ですが、周りから浮いており居場所が無かったスレッタに対してもすぐに協力体制を取る等、本質的には寮長に相応しい芯の通った人物です。
作中では際立って高い能力はないものの個性あふれる他寮生の「クッション役」として他メンバーをサポート。ミオリネとスレッタというさらに強烈な異分子が入っても崩壊しなかったのは間違いなく彼のお陰であると言えます。
しかしプラントクエタ襲撃の際にニカがテロリストに対して意味深な信号を送る現場を目撃してしまい疑心暗鬼に。遂にはランブルリングの最中にテロリストが乱入したことからニカをフロント管理局に売ってしまう事に。（これは地球寮全員の安全の為に行われた正しい判断だと思います。）
それでも疑いの目は消えずに他の寮生から言われなき理不尽を押し付けられる地球寮でしたが、マルタンは毅然に彼等に反論。しかしその心身は限界を迎えカウンセラーのハロに悩みを打ち明けるも、その正体はよりによってブリオン寮のセセリア。彼女にこき使われる事になります。
「僕は……仲間が罪を犯してると知って、通報しました……罪は罪です。僕は、寮長として仲間を守りたかった……何もおかしくない！ 僕のした事、正しいですよね！？」
最終的には朝食の席で自分がニカの行為を管理局に通報したことを告白し謝罪。ニカと再会した際も一触即発になりかけるチュチュを宥めつつ、もう一度話し合うことを約束しました。
その後はスレッタとも合流し、クワイエット・ゼロへの潜入に「寮長としてニカとチュチュだけ行かせるわけにはいかないから」と自らも潜入する事を決意。しかし危険な任務なのもあってヘタレが爆発するも何とか生存。
「ママ～！！」
エピローグでは刑期と資格試験を終えたニカを出迎え、地球の麦畑で黄昏の中スレッタとも再会するのでした。
では
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