今回は先日発表された2023年のバロンドールについて書いていきます。
①W杯優勝か3冠か
今年のバロンドールは、
・W杯優勝を果たしたアルゼンチン代表の中心選手(メッシ、エミリアーノ・マルティネス等)
・3冠を果たしたマンチェスターシティの中心選手(ハーランド、デ・ブライネ、ロドリ等)
どちらに選ばれるかで注目されましたが、結果5度目の挑戦でキャプテンとしてアルゼンチン代表をW杯優勝に導き、さらに大会最優秀選手に選出されたリオネル・メッシ選手が選出。
自らの史上最多記録を更新する2年ぶり8度目の受賞を果たすこととなりました。
これまでクラブレベルでは史上最高とも言える成績を残し続け7度のバロンドールを獲得したメッシ選手ですが、代表では結果を残すことは出来ず批判も多かったものの、2021年にはコパアメリカを制し初タイトルを獲得すると、昨年遂に悲願のW杯制覇を達成。
しかも絶対的な中心選手としての活躍を望まれ、見事にこの大きな期待に応える活躍。
ただメッシ選手自身は「これはグループとコーチングスタッフ全員にとってのプレゼントだ。アルゼンチンへの、そして僕たちが達成したことへのプレゼントだ。」とコメントしたようにこのバロンドールは自分だけのものでは無いということを強調しており、チームの団結力で勝ち取ったバロンドールと言えるでしょう。
②幾度となくチームを救ったパフォーマンスとストーリー性
しかしこの受賞でも議論は起こっており、昨年明確化された基準である
「①個人のパフォーマンス、②チームのパフォーマンス、③選手の才能とフェアプレーセンスを優先順位とする」に乗っ取ると、
2位のハーランド選手はプレミアリーグ&チャンピオンズリーグでも得点王を取る等絶対的なストライカーとして今季クラブでは53試合で52得点。
3位のエンバぺ選手はワールドカップ&リーグアンで得点王となっておりクラブ、代表共にチームの中心選手として44試合で42得点。
メッシ選手はパリでは42試合に出場して21得点を記録するも、チャンピオンズリーグでも物足りないパフォーマンス。
と、個人としてはハーランド、エンバぺに比べて優位性はないのは確か。特にW杯決勝でハットトリックという離れ業を達成したエンバぺと比べてやや物足りないものはあります。
それでもW杯で幾度となくチームを救ったパフォーマンスと前述したストーリー性が多くの投票者を惹きつけたのは間違いなく、こういうロマンもサッカーらしくていいかと思います。
③本命不在の戦国時代が久しぶりに
ただ同時にこれまでバロンドールを分け合っていたクリスティアーノ・ロナウド選手とメッシ選手が欧州リーグから去り第一線を退いたことにより世代交代を感じたのは事実で、これからは前述した二人に加えて、べリンガム、ヴィニシウス(共にレアルマドリード)、サカ(アーセナル)等が凌ぎを削っていく事になり、これからは本命不在の戦国時代が久しぶりに始まります。
これまで2008年から2023年までの15年間で合わせて13度のバロンドールを受賞したクリスティアーノ・ロナウド選手とメッシ選手。彼らの功績に心から敬意を評し、今後のバロンドーラ―の誕生を楽しみにしていきたいと思います。
では
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