今回はW杯における「ジャイアントキリング」について、
・両チームの背景
・戦術的な要因
・その後の両チーム
を中心に書いていきます。
8回目は「2018年ロシアW杯 ドイツvsメキシコ」です。
両チームのスタメン&結果
①前回王者の不安要素
2018年W杯のドイツ代表の評価はすこぶる高かったと言えます。予選では比較的簡単とも言えるグループに組み込まれますが、ノルウェー、北アイルランド、チェコと曲者の多い中10戦全勝、しかも43得点4失点という世界記録を樹立。また主軸を抜いたコンフェデレーションズカップでも優勝と正に非の打ち所がない結果を残していました。
しかもドイツ代表は16大会連続でベスト8に進出する程の本番での勝負強さを見せるチームで、過去に敗退した王者とは一味違うチームでした。
しかし本番前の親善試合では終始テストを行い結果は出ず、また大会前にエジル、ギュンドアンが政治的メッセージを発したとして批判を浴び、ノイアーはパフォーマンスが悪かったにも関わらず正ゴールキーパーに添えられる等、中々ドイツでは見られなかった不安要素が見え隠れしていました。
対する初戦の相手はメキシコ。1994年から6大会連続でベスト16に進出している常連国で、グアルタード(ベティス)ベラ(ロサンゼルスFC)ロサーノ(PSV)ハビエル・エルナンデス(ウェストハム)等のタレントを生かした組織力が特徴のチームですが流石に当時のドイツの強さに立ち向かえる程の強さは無いと見なされ、韓国、スウェーデンを破っての2位通過が最大目標とされていました。
②的中したメキシコの狙い
そんな中始まった試合。ドイツは圧倒的にボールを保持しメキシコゴールに迫っていきます。しかしメキシコはしっかりと組織された守備ブロックで守り、ボール奪取後に即座に手薄なサイドバックの裏を両ウイングが狙うカウンターを繰り出していきます。するとその狙いは見事に的中し、カウンターからロサーノがゴールを挙げメキシコが先制します。
追いつきたいドイツは後半にロイスを投入し前線の枚数を増やすと徐々に押し込むことになりますが中々メキシコの守備ブロックを崩すことは出来ず、大ベテランのマルケスを投入したメキシコの前に苛立ちを隠せず、ゴメス、ブラントを投入するもそのまま試合終了。ドイツがまさかの初戦を敗北で終わることとなります。
③3大会連続のW杯王者敗退
その後ドイツはクロースのフリーキックでスウェーデンに勝利し望みを託すもその内容は褒められるものではなく、勝てばグループリーグ突破となる3戦目の韓国戦でもゴールを奪えずロスタイムに2ゴールを挙げられる大失態を犯しグループリーグ敗退。3大会連続のW杯王者敗退となり、レーヴ監督の長期政権でのマネジメント力に批判が集中されることになります。
その後のユーロ2020でも低調な出来でベスト16で敗退。レーヴ政権は何とも寂しい形で終焉を迎えることになります。
一方メキシコは2戦目の韓国戦でも勝利し決勝トーナメント進出を決めるも、トーナメント1回戦でブラジル代表に敗北。7大会連続でベスト16止まりとなりました。
チーム内の不安要素が見事に顕現してしまったドイツ代表としっかりとした対策と狙いを持ちそれを遂行したメキシコ代表。見事なジャイアントキリングとなりました。
では
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