今回はバルセロナ所属のアダマ・トラオレ選手について書いていきたいと思います。
経歴
トラオレ選手は2004年にバルセロナのカンテラに入団。2013年にトップチームデビューを果たすも選手層の厚さに阻まれ主にBチームでの出場に留まると、2015年にアストンビラに完全移籍します。
しかしプレミアリーグでは相次ぐ怪我に悩まされチームも低迷。2部に降格すると翌年にはミドルスブラに移籍。当時のカランカ監督にレギュラーとして重宝されるもチームは19位で2部降格。2年連続でチームの降格を味わうこととなります。
その後2部で活躍を果たすと、再びプレミアリーグに昇格したウルヴァーハンプトン(ウルヴス)に完全移籍。トラオレ選手はその圧倒的なフィジカルと突破力でプレミアリーグを席巻。シティやリヴァプール戦でも活躍し一躍人気銘柄となります。
しかし今シーズンから就任したラージェ監督は彼をインサイドハーフや2トップの1角など不慣れなポジションで起用。持ち前の思い切りのいいドリブルは影を潜め不振に陥ります。しかし冬にかつて所属していたバルセロナにレンタルで復帰すると、自身の特徴を把握したシャビ監督の元で躍動。今やチームの崩しの切り札として活躍しています。
スペイン代表には2020年に初招集。ユーロ2020も経験しており、チームにはいないタイプの選手なので今後の活躍次第ではW杯出場も期待出来ます。
①圧倒的なフィジカルと突破力
トラオレ選手の特長は「圧倒的なフィジカルと突破力」です。ラグビー選手にも他取られるような強靭なフィジカルを持ち合わせており、圧倒的なスピードとフィジカルを生かした突破は破壊力抜群です。またバルセロナのカンテラで培ったドリブルテクニックにも秀でており、様々なフェイントで相手を惑わせます。
またキック力も高く、時折見せるミドルシュートは破壊力抜群です。
対峙するクラブが彼の対策を立てる等注意されている選手で、1対1で彼を抑えきれることは困難を極めます。
②起用法を限定しなければ
反面正確さや器用さに欠け、キックの精度は度々明後日の方向に飛んでしまう等、「質より量」の選手と言えます。
彼の起用法は右サイドに張ってドリブル突破からのクロス、そしてカウンターでの先鋒役に限られ、それ以外の起用法では著しく機能性を落とすこととなります。
その為前述したようなウルヴスでの起用では無く、現在のバルセロナで与えられている役割が「唯一」とも言える起用法で、守備の切り替えも早くない為ウイングバックとしても守備のタスクを与え過ぎない事が活躍の条件になっています。
そういう意味では自身を生かす役割を与えてくれたシャビ監督の存在は、彼にとって非常に大きな存在となってくれています。
③このままバルセロナでの活躍が続けば
今回の活躍で暫く招集されていなかったスペイン代表復帰も見えてきます。スペインの世代別の代表でプレーしていたものの、チームスタイルへの適応や選手層の厚さを考慮してマリ代表を選ぶものであると思いました。
しかし大方の予想を裏切りスペイン代表を選択。ウルヴスでの活躍もあり、ユーロ2020では招集メンバーに選ばれ途中出場を果たしました。チームメイトのフェラン・トーレスやサラビアなどライバルも多く、現状スーパーサブとしての招集がメインになってきますが、このままバルセロナでの活躍が続けば大胆な抜擢を行うルイス・エンリケ監督の元W杯で躍動するトラオレ選手の姿が見られるかもしれません。
華麗な印象があるバルセロナのサッカーの中で異彩を放つトラオレ選手。今後の活躍も期待しています。
では
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