今回はバルセロナ復帰が決まったダニエウ・アウベス選手について書いていきたいと思います。
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①ほぼ無給での復帰
2008年から2016年までのバルセロナ在籍で公式戦391試合23得点を記録、23個ものタイトルの獲得に貢献したクラブの「レジェンド」です。
昨シーズンまではサンパウロに在籍しており、東京五輪ではオーバーエイジ枠でブラジル代表として参加。プレーやロッカールームでのチームの盛り上げ役として金メダル獲得に大きく貢献して通算タイトルを「43」まで増やしました。
しかしサンパウロでは給与未払いなどもあり退団、その後は国内のクラブを中心に移籍が噂されていましたが、11月12日にかつて黄金時代を築いたバルセロナ復帰が決定。
驚いたのは週給は1€(約130円)+ボーナスのその契約内容。恐らくボーナスにそれなりの金額は積んでいるとは思いますが、レジェンドを戻す為にこれ程しか出せないクラブの厳しい財政と、古巣の為に決断した彼の男気が伝わる内容です。(五輪のクオリティから見ても彼には数多くのオファーが届いていたと予想されます。)
②かつてのチームメイトと共に
そして彼はシャビ新監督の補強の一人目の選手となりました。かつて共に黄金期を作り上げた「盟友」で彼の考えも熟知しており、コミュニケーション能力もずば抜けて高い為、監督の「哲学」を浸透させる上では重要な存在となりそうです。
またかつて人種差別でピッチに投げ込まれたバナナをそのまま食べ抵抗の意を示し、さらに投げた当人が仕事を解雇されると彼の復職を願う等強靭なメンタルとユーモアセンスを持っているアウベス選手の存在は、チームの不調により批判の声に晒されやすい若手選手のメンタルケアの面でも力になってくれると思います。
特に今のバルセロナは有望な選手が多い為、少しでも彼らの成長に繋がる手助けをして欲しい所です。
③戦力的には
注目はピッチ上での役割です。アウベス選手は非常にポリバレント性が高い(個人的には判断力が高く、そのポジションに与えられた役割だけではなく、複数の役割をこなす)選手で、GK、センターバック、センターフォワード以外は難なくこなせると思います。
ただ最も力を発揮するのは慣れ親しんだ右サイドバックで、ウイングのサポートやブスケッツのサポート、さらにコンビネーションでの崩し、対人守備など様々な役割をこなすことになるので一度は見てみたい所です。選手層が薄いアンカーや右ウイングで起用しても面白いとは思います。
いずれにしてもコンディション面さえ整っていれば常に試合に関わらせたい選手ではあります。
近年のトレーニングレベルの向上や徹底した自己管理のお陰で今のサッカー界ではイブラヒモビッチ(ACミラン)、ホアキン(ベティス)、ロナウド(マンチェスターユナイテッド)等未だにトップレベルで活躍しているベテラン選手が多数います。アウベス選手も現在38歳ですが、五輪を見ている限りビッグクラブの主力を十分張れる実力は持ち合わせており、期待も膨らみます。
5年半ぶりにカンプ・ノウに帰ってきた「優勝請負人」。活躍を期待しています。
では
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