今回は主要欧州リーグの2021~2022シーズン悩めるクラブへの提案を書いていきたいと思います。
あくまで個人的にですが選手の起用法、配置などの改善策を提案していきたいと思います。
2回目は「バルセロナ」です。
提案基本布陣
①中途半端なアプローチとプライドの高さ
10節を終えて1試合未消化ながら9位とつまずいているバルセロナですが、大きな原因はクーマン監督の「中途半端なアプローチとプライドの高さ」であると思います。
当初はラポルタ会長に厳命されたと言われる4-3-3でスタートさせますがグリーズマンが移籍、ブライトバイテが負傷離脱すると右サイドのハーフスペースを突く選手がおらずチームが機能しなくなります。さらにチャンピオンズリーグのバイエルン戦では5バックにして戦うも守備のディティールの甘さで大敗を喫すると、次のグラナダ戦ではチームの哲学を否定するようなロングボール戦術を展開。
そしてアトレティコ戦ではビルドアップの甘さを突かれ、自身が戦力外通告をしたスアレスにゴールを許し敗北。何とか立て直し臨んだクラシコではレアルマドリードに完敗する等ここまで屈辱的なシーズンを過ごしています。
ただクーマン監督はその屈辱的な状況に「優勝は諦める」「選手が足りない」等の諦めの言葉と共に名指しで選手を批判する等、高いプライドが邪魔してか指揮官としてはしてはいけないアプローチを展開。今や高い違約金を払いたくない為に残留させていると揶揄されると批判の的になっています。
正直プラス材料が余り見つからず監督交代が最善と思ってしまう程の惨状でラージョ戦後クーマン監督は解任されました。
ただそこはバルセロナ。素晴らしいタレントも多数所属しており、起用法次第では十分リーガ優勝を狙える戦いは繰り広げられると思います。
②いかに細かい所まで詰められるか
まず右サイドのハーフスペース問題はデストが幅を取り、ガビ、デ・ヨングが侵入されることで解決されています。しかし首脳陣はそれに気付いていない節があり、度々攻撃では持ち味を発揮出来ないミンゲサを高い位置で配置させています。
そしてビルドアップも個の質に頼りがちで、効果的にボールを前に運ぶことが出来ていません。またGKに戻して逆サイドに振り分ける仕組みも曖昧なので、上手に相手布陣を揺さぶることが出来ず詰まってしまう試合が多いです。それでもある程度繋がっているのが流石バルセロナといった所ですが、強豪相手にはボロが出て危険なカウンターを喰らいがちです。
現状はスペイン代表のような4-1-5のビルドアップを使用していますが精度は雲泥の差で、いかに細かい所まで詰められるかが大きな課題となっています。
③若手の成長を促す為にも
また選手の起用法にも疑問があります。まず若手の起用法ですが、エリック・ガルシア、ミンゲサ、アラウホの同サイド起用は避けた方がいいと思います。
エリック・ガルシアはビルドアップ、ミンゲサはアグレッシブさ、アラウホは対人守備とそれぞれ強みはありますが、致命的な課題も持ち合わせているので同サイドでの起用は非常に危険です。ただクーマン監督はただ「起用する」ことだけに拘っていたようで、これまではその課題が良さを消していることの方が多いです。
さらにベンチにはラングレ、セルジ・ロベルトと実力者が揃っているので、契約上の問題もあるとは思いますが、どちらかを起用して彼らの手助けをする起用をしてあげると成長がより促されると思います。
かつてのプジョール、オレゲール、ピケに代表されるように若手ディフェンダーはレベルの高い先輩の背中を見て急成長していきます。彼らに懸けるのであれば懲罰交代みたいなことはせずにそういう配慮も必要になってくると思います。
エリック・ガルシア、ミンゲサ、アラウホ、プッチ、ペドリ、ニコ・ゴンザレス、ガビ、デミル、そしてファティと有望な若者が揃っているバルセロナ。新監督が彼らの才能を伸ばしてくれるよう願っています。
では
|
|