今回は2020年阪神タイガーズの木浪聖也選手について書いていきたいと思います。
今シーズンの成績
92試合 .249 3本 25点 2盗 出塁率.307 OPS.660 四死球26 三振54
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①守備の向上
今シーズンは「守備の向上」が見られたシーズンでした。昨シーズンはルーキーイヤーとは言えどもリーグ最多の15失策を喫し、「守備難の阪神」の象徴的な選手となってしまっていましたが、今年は出場試合は少ない(113→92)ものの失策は半減(8)し、UZRも-10.0(規定守備イニング到達者最下位)から-1.1に大幅良化しました。ちなみに上はオリックス安達選手、巨人坂本選手、中日京田選手、西武源田選手と名手揃いで、いかに彼が奮闘したのかがわかります。
序盤は他選手と同様さっぱり打てず、北条選手にスタメンを譲る場面もありましたが徐々に復調、中盤戦には遊撃手として固定されるまでになりました。
しかしチームの規定を破り大勢での会食に参加、新型コロナウイルスの陽性反応者の濃厚接触者として登録抹消をされせっかくの貢献も台無しになってしまいます。
復帰後も安定した成績を残していたので残念な所です。
②打撃面での進化
ただ打撃面の進化はそこまで見せることは出来ませんでした。レフト方向に広角に打てたり昨年とは違う部分はあったものの、出塁率、本塁打、打点共にあまり変わり映えのしない成績に。2年連続で結果を残したことは素晴らしいことなのであまり突っ込みたくはないですがポテンシャルを考えるとどうしても勿体ない数字となっています。
恐らく守備練習に多くの時間を割いたと思われますが、来シーズンは打撃でも一味違う木浪選手も見てみたいです。
③上位打線に置かれる為に
木浪選手は現在8番に置かれています。8番打者は投手の前で残りのランナーを返す役割ですが、基本首脳陣の打撃評価はそこまで高くはありません。
現状近本、糸原、糸井選手が基本上位打線に食い込まれていますが、昨シーズンでも起用されていたように本来木浪選手は1番、2番を争うべき選手です。何故下位打線におかれるのかというとやはり「出塁率と嫌らしさ」の欠如だと思います。
木浪選手は打撃センスは天才的とも言われていますが「四球が少なく早打ち」の傾向があります。初球から振ることは悪いことではありませんが、所謂「粘り強さ」が足りなくファウルで逃げたり出来ないままあっさり凡退する場面が多いです。その為出塁率も.307、四死球も26と少なく「嫌らしさ」が無い打者となっています。
上位打線は正にその嫌らしさが不可欠で近本選手は足、糸原選手は選球眼、糸井選手は選球眼とバットコントロールが売りで上位打線に食い込まれています。木浪選手もその一員に慣れる筈の選手なので、是非自分なりの武器を磨いて欲しいです。
明確な課題が見えている木浪選手。しかしその分伸びしろも大きい選手なので、新シーズンを左右する選手の一人になってくるでしょう。
では