今回は主要欧州クラブの2023-2024シーズン総括を書いていきたいと思います。
10回目は「バイエルン」です。
リーグ 勝ち点72 23勝 3分 8敗 85得点 46失点 3位
DFBポカール 2回戦敗退
チャンピオンズリーグ ベスト4
基本布陣
過去記事はコチラ↓↓
①最後まで守備が安定せず
ワールドクラスのストライカーであるケインを加え盤石の攻撃陣でシーズンを迎えたバイエルンは、前評判通り爆発的な得点力を発揮。ケインが記録的なペースでゴールを記録すると、2列目もサネ、ムシアラが躍進し例年通りのハイペースで勝ち点を積み重ねていきます。
しかし同じように歴史的な勝ち点を積み重ねていたレバークーゼンに中々追いつけない時期が続くと、これまで何とか個の能力で凌いでいた守備陣が決壊。首位決戦となったレバークーゼン戦では0-3と完敗を喫すると、続くボーフム戦では「ドイツキラー」浅野の活躍もあり2-3と敗北する事に。
そしてトゥヘル監督は試合後に今シーズン限りの退任を表明。途中加入のダイヤーを積極起用するも守備は立て直す事が出来ずにチャンピオンズリーグではレアル・マドリードに準決勝で敗退。
2011-2012シーズン以来の無冠に終わりました。（因みにこのシーズンは全てのコンペティションで準優勝で終わっており、近年最悪とも言える成績のシーズンとなっています。）
②初年度から得点王に輝く
そんな中でも奮闘していたのはケイン。終盤は怪我で欠場するもリーグ戦は32試合に先発出場を果たし36ゴールを挙げ、初年度から違いを見せつけ得点王に輝くことに。
さらに組み立てにも積極的に参加し、スルーパスやロングフィードなどチャンスメイクでも貢献しすっかり攻撃の中心に。サネ、ムシアラ等の2列目のタレントを見事に生かしていました。
またパヴロヴィッチはキミッヒの右サイドバック起用で訪れたチャンスを見事に生かして終盤戦ではレギュラーで起用される事に。正確なパスと読みを利かせたインターセプトやタックルで攻撃の芽を潰し続け、オフにはユーロ2024に向かうメンバーに選出されました。（後に扁桃炎へ離脱。大舞台の出場は叶いませんでした。）
③気になる強化方針
シーズン後トゥヘル監督は表明通りに退任。後任は中々決まらなかったものの前バーンリーのコンパニ監督が就任する事が決定しました。昨シーズンプレミアリーグでは戦力が乏しく結果的に降格してしまうものの、目指すサッカーは魅力的そのもの。正直実績に乏しく博打要素は強いものの、機能すれば素晴らしいサッカーを見せてくれると思いますので期待しています。
ただ気になるのはクラブの強化方針。現時点で移籍は決定しているのはシュツットガルドの伊藤洋ですが、彼もキム・ミンジェやウパメカノと同様対人は強いものの統率力には欠けており、さらにその要素があるデリフトが換金対象になる等かなりフィジカルに偏っている部分が見受けられます。噂になっているタ―（レバークーゼン）を確保出来なければ昨年とさして変わらない状況なので、今年も判断力に長けたセンターバックの確保がマストになってきそうです。（またコンパニ監督の目指すサッカーもその判断力の高さが求められているので、構想が崩れる可能性があります。）
他には怪我が多いニャブリ、コマンに代わる存在としてオリーセ（クリスタルパレス）（後に獲得決定）、キミッヒを右サイドバックとして計算している為層が薄くなっているボランチにパリーニャ（フルハム）の獲得が噂されており、今後の動きも気になる所です。
来シーズンは久々に挑戦者としてシーズンを始めるバイエルン。果たしてレバークーゼンの牙城を崩す事が出来るのか、注目です。
では
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