前回大会惜しくも準優勝に終わりユーロ2012以来のタイトル獲得を目指すスペインと、代表での初タイトルを狙うクロアチアの戦い。タイトル獲得を懸けた熱い戦いを期待しています。
ということで先日行われたUEFAネーションズリーグ決勝、スペインvsクロアチアの感想です。
両チームのスタメン&結果
前半
スペインは守備4-4-1-1の4-2-3-1、対するクロアチアは守備4-1-4-1の4-3-3を採用していました。
試合序盤はクロアチアがボールを保持しブロゾビッチがガビに付かれている為、コバチッチがサポートに入る形でビルドアップを成立させていました。スペインはこれに中々対応出来ませんでしたが守備陣自体は安定しており徐々にパスを引っ掛ける展開に持ち込むと、サイド攻撃を中心に攻勢に出ていきます。
それでも右サイドの幅が取れておらず、ペナルティエリアのターゲットがモラタのみと中々決定機を作れないでいると、クロアチアも3トップに中々ボールが良い形で渡らずスコアは動かないまま前半を終えます。
後半
後半もお互い中々決定機を作れない状況が続くと、スペインはファティ、ホセル、メリーノを投入、クロアチアはヴラシッチを投入する等交代策で打開を試みます。
するとそのメリーノの横パスをファティがペナルティエリアで持ちシュートしますが、惜しくもゴール前でペリシッチがクリア。スペインは攻勢に出るものの最後までクロアチア守備陣を崩せず試合は延長に突入します。
延長&PK戦
延長戦もスペインは後半終了直前で投入されたダニ・オルモがチャンスを作るもボールはバーを越え、対するクロアチアはマイェル、ヴラシッチが決定機を迎えるものの、ナチョ、ウナイ・シモンの攻守に阻まれます。
そして延長でも決着が付かず試合はPK戦に。
共に3人目まで決めるもクロアチア4人目マイェルのシュートはウナイ・シモンにストップされると、勝利目前のスペインでしたが5人目のラポルタがバーに当ててしまい失敗。それでも6人目のペトコビッチを再びウナイ・シモンが止めると、最後はカルバハルがユーロ2012のセルヒオ・ラモスを彷彿とさせる「パネンカ」を決め決着。
スペイン代表が11年ぶりのタイトル獲得を果たしました。
総評
スペイン代表はビルドアップの整備、そして守備の修正などまだまだ課題はあるもののロドリ、ファビアン・ルイスの判断力、ホセルの勝負強さ、そしてウナイ・シモンのセービングで見事11年ぶりのタイトルを獲得しました。
前指揮官のような強烈な哲学を生かしたサッカーから堅実な戦いを選んだデ・ラ・フェンテ監督も雑音が一時的に消えるのは大きく、着実に課題をクリアしていきたい所です。
一方クロアチアは2018年W杯に続く何とも悔しい敗戦に。
それでもモドリッチ、コバチッチ、ブロゾビッチが構成する中盤を生かしたサッカーは抜群の完成度を見せつけました。
しかしそろそろ後釜を見つけていかないといけないフェーズに来ているのは間違いなく(そもそも彼らの後釜は早々見つからないので違う戦い方を必要とします。)、今後ダリッチ監督が誰を登用していくのかが注目されます。
その実力に疑問符が付きながらも見事にタイトル獲得を決めたスペイン代表。今後更なるレベルアップを果たし再び黄金時代を築けるか、今後の戦いにも注目です。
では
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