今回は日本代表も最近採用している4-3-3システムについて書いていきたいと思います。
①多彩な攻撃の型
4-3-3(4-1-2-3)システムの布陣は「多才な攻撃の型」が特徴的です。
元々菱形のパスコースが作りやすくボールを保持するサッカーを試みるチームにおいては使い易いシステムですが、大幅に使用頻度が増えたのは2000年代中盤。ロナウジーニョやロッベンなど優秀なサイドアタッカーが登場したことによりバルセロナ、チェルシー等欧州トップクラブを中心に使用し始めると、世界のトレンドとなっていきます。そしてグアルディオラ監督率いるバルセロナの「奇跡のチーム」で現代の攻撃の型が作られ今に至ります。
その攻撃の型としては
・ウイングとサイドバックを上がらせる型(リヴァプール、レアルマドリード等)
・インサイドハーフを高い位置で使う型(マンチェスターシティ、スペイン代表等)
等があり、選手の特徴や得意なプレースタイルによって使い分けられます。特にマンチェスターシティは年ごとに様々な攻撃やビルドアップの型が違うので、もはやシステム論では表せないレベルのフットボールを展開しています。
ただ共通して攻撃性能が高いウイングやサイドバック、そして判断力が高い中盤の選手の存在(特にアンカー)は不可欠で、その条件を満たしていなければ採用はしない方がいいです。
②難しい守備組織の構築
反面難しいのは守備組織の構築です。守備の形としては
・4-3-3での同サイド圧縮の守備(イタリア代表、リヴァプール等)
・インサイドハーフを1枚上げた4-4-2(マンチェスターシティ、レアルマドリード等)
等がありますが、しっかり整備しないと1トップの周りのスペースを好き放題使われることとなります。また4-1-4-1でも守ることも出来ますが、レアルマドリードのカゼミーロのように優秀なアンカーの存在が不可欠であり、また縦スライドが非常に難しいので個々の判断力が必要になるなど、組織的に守るという意味では余り効果的な守り方ではありません。
③中途半端なイメージ
そして当の日本代表ですが、現時点では中途半端なイメージが強いです。おそらく現レギュラーの特徴的には左肩上がりの方が上手くいくとは思っていますが、実際は両サイドバックが上がるスタイルで、それもきちんと配置が整備されていないのでビルドアップではボールを回せず、さらに最終局面でも幅を取れていない状況や選手が孤立する場面が目立ちます。
また守備では1トップの負担が非常に大きく(ポルドガル代表や少し前のバルセロナに似ています。)、アジア予選のレベルでは浮き彫りになりにくいものの、しっかりボールを繋ぐチームに当たってしまうと好きなようにボールを回される可能性が高いです。
今後はせめて守備面でも整備してあげないと、仮に本選まで進めたとしても厳しい現実が待ち受けているでしょう。
今回はシステム論になりましたが、結局は起用する選手に合っているか、そして相手に合わせてどのような戦略、戦術を用いるかが重要です。今予選でも日本代表は4-3-3を使用すると思われます。上記の課題が良化されているかを見るのも楽しいのかもしれませんね。(余り期待出来ないのが悲しい所ですが、、、)
では
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