今回は欧州の「成金クラブ」の歩みについて書いていきたいと思います。
最近ではニューカッスルが実質「世界一」の金満クラブになりましたが過去にもよく似た状況になったクラブはあります。
今回は成績を向上させるにおいて重要な
①補強戦略
②監督選び
③センターラインの確立
を焦点において、そのクラブがどのような歩みを見せ、どのような結果をもたらしたかを書いていきたいと思います。
5回目は「モナコ」です。
主なフォーメーション
背景
2011-2012シーズン、モナコは2部に所属していました。2000年代前半チームはデシャン監督の元、チャンピオンズリーグ準優勝など華々しい結果をもたらしましたが、主力選手の移籍や一貫性の無い強化によりチームは毎年のように刷新され不安定な状態が続き、遂に2010-2011シーズンに2部降格となってしまいます。
そんな中2011年12月、ロシアの実業家ドミトリー・リボロフレフが株式3分の2を取得し、筆頭株主となったことを発表。4年間で1億€の投資をすることを宣言しファンの期待は高まりました。
①1部昇格後の大型補強も
早速冬の移籍市場で2部では異常とも言える投資をするも8位に終わり、翌年には当時ビッグクラブ行きが確実視されたオカンポス等を補強し、リーグアン昇格を果たします。
そして満を持して大型補強を敢行。ファルカオ、ハメス、モウチーニョ、リカルド・カルバリョ、トゥララン、アビダル等の一線級を獲得。
ファビーニョ、クルザワ、コンドグビア、カラスコ等の若手の突き上げもあり、チームはラニエリ監督の元2位に躍進することとなります。
しかしその投資は僅か2年で終わることとなります。
②育成クラブとして
まずFFP問題です。2014年から適応されたこの制度はモナコの投資を大幅に減らすこととなり、他成功した成金クラブのようにチームの軸が定まらないまま緊縮財政を強いられます。
またモナコ公国の税率優遇(フランスに比べて大幅に低い)による他チームの反感、そしてオーナー自身の離婚問題(これでオーナーは資産の半分を失ったとされます。)もありチームは僅かな期間で解体。チームのエースであったファルカオ、ハメスが移籍することとなりました。(前者は後に復帰します。)
その後は若手中心で強化を進めていますが、その方針が見事にフィットすることとなります。かつてテュラム、プティ、アンリ等偉大な選手を生み出した優秀な下部組織の存在もありモナコはその後も上位を維持。2016-2017シーズンには「ユースの最高傑作」エンバぺを要しパリSGが「支配」していたリーグアンで見事優勝、さらにチャンピオンズリーグではベスト4に残る快挙。
若手の「登竜門」と評される程、育成クラブとして欧州に注目されました。
③流動的な陣容
ただ選手達の入れ替わりが激しい為「土台作り」には至っていません。
長年守護神としてチームを支えていたスバシッチ、守備のマルチロールのラッジ、下部組織のジェルマン等はいますが、スバシッチ以外は「幹」と言える選手ではありませんでした。
現在も今年フランス代表に選ばれネーションズリーグ優勝に貢献したチュアメニ等有望な「センターライン」候補もいますが、近年中に引き抜かれる可能性が高い為今後も流動的な陣容となりそうです。
・FFPとオーナー問題に阻まれた強化戦略
というアクシデントがありながら
・世界屈指の「育成クラブ」として定着
したモナコ。どうしても
・流動的な陣容
にはなってきますので、チーム作りに失敗すると降格もあり得る不安定さはあるものの、再び2016-2017シーズンのような世界のサッカー界にあっと驚かせてくれるチームになってくれることを期待しています。
では
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