今回はエバートン移籍が決まったハメス・ロドリゲス選手について書いていきたいと思います。
①左足の魔術師
ハメス選手は「左足の魔術師」と呼ばれるように左足の精度に特長があります。ライン間でボールを受け、繊細なタッチでボールをキープし次々とキラーパスを繰り出していきます。パワーもありサイドチェンジやクロスもお手の物です。
そしてシュート技術も非常に高いです。特にボレー、ミドルシュートの精度が高く高確率で枠に飛ばします。2014W杯の日本戦でのゴールは未だに記憶に残るゴールです。
ポジションはトップ下を中心に右ウイング、3センターのインサイドハーフなどを務めることが出来ます。しかしサイドに張りドリブル突破することは少なく、スペースに飛び出してゴールを奪うこともないです。ライン間でボールを受けてスルーパスを狙うor自ら仕掛けていく、ハメス選手のプレーはそこに特化しています。
②守備意識のバラつきと切り替え時の動き
反面調子の波が激しいのが課題で、不調時には試合から消えてしまいます。また守備意識も緩慢になることがあり強度もそれほど高くはありません。切り替え時の遅さも指摘される所で、トランジションを重視される現代サッカーにおいては起用が難しい存在となっています。
特にウイングやトップ下は守備において前から仕掛けるプレスやブロックを組む際に安定した守備参加を求められるので、彼を中心としたチーム作りをしない限り中々輝くのは難しいと思われます。
③恩師の元へ
レアルマドリードでは上記の欠点が浮き彫りになり、怪我も重なって徐々に存在感を失いました。またカゼミーロの台頭もあり、完全に定位置を失いバイエルンにレンタル移籍しました。
しかし波の激しいパフォーマンスに終始し完全移籍には至らず、昨シーズンはレアルマドリードに帰還、しかしジダン監督の構想には入っておらずターンオーバー要因としての限定的な起用に留まりました。シーズン後去就が注目されましたが、選んだのはエバートン、レアルマドリード時代に師事したアンチェロッティ監督と再会する形となりました。自身が最も輝いた2014-2015シーズンの再現が期待されます。
では