今回はモナコ移籍が決定した南野拓実選手について書いていきたいと思います。
今回は改訂版です。プレースタイルの成長や役割の違いを中心に書いていきます。
①適応の遅れと強力なライバルの加入
2019年冬にフロント３のバックアッパーとして獲得された南野選手ですが、当初は適応に苦しみました。特に3人と差を感じたのがポジショニングで、パスコースを消してしまったり効果的な場所で受けれなかったりと判断力に難を残し、チームは30年ぶりのちーぐ優勝を果たすも自身は無得点と悔しい思いをしました。
さらに翌シーズンはジョタが加入。彼が素早くフィットしたことで出番が激減し、主にカップ要因に。他メンバーとの明確な差も付けられないまま冬にサウサンプトンに出番を求めることになります。
その新天地でもチェルシー相手にゴールを決める等印象的な活躍はあるものの、シーズンを通しては中心選手にはなり切れずにいます。
そして戻ってきたリヴァプールでも居場所は無いと言え、移籍は不可避とされました。
②リヴァプールの商売上手さと確かな成長
それでも南野選手は残留を決意。敢えて厳しい環境に身を置くこととなりますが、本人は例年にはない手ごたえがあったようです。
ただ前線の4人の壁は厚く、リーグ戦では出番は無く出場はカップ戦を中心にと昨シーズンと状況は変わらないままでしたが、大きく変わったのはそのプレー内容。
元々定評のあったカウンタープレスはチームに馴染んだことで更に威力が増し、課題だった得点も重要な場面で決めることでチームに貢献。リーグ杯、FA杯制覇に少なくない貢献を果たしました。またピッチ外でも手を抜かず、懸命にトレーニングを行っている姿はクロップ監督だけではなく他選手からも高く評価されていました。
ただ冬にルイス・ディアス、そして今夏にヌニェスを獲得したクラブにはもはや居場所は無く、2022年6月28日にモナコに完全移籍。
リヴァプール加入時（10億円）の倍以上の移籍金26億円での移籍は彼の価値を落とさず、逆に高めたリヴァプールの商売の上手さと、彼の確かな成長がもたらしたものであると思います。
③新天地で悔しさを晴らせるか
気になる新天地モナコですが、昨シーズンリーグアン3位のチームだけありタレントは豊富で南野選手が起用されるであろう左、トップ下には強力なライバルが待ち受けています。
フィジカルが強く強烈なキックで周りも使えるフォラント、パスセンスとライン間での動きが秀逸で献身性も持ち合わせるゴロビン、狭いスペースを突破できるドリブルを持つディオプ、主戦場は右も左もこなせるスピードスター、ジェルソン・マルティネスとリヴァプール程の絶望感は無いとは言え、新天地でも過酷なポジション争いが待ち受けているでしょう。
ただ南野選手も切り替えの速さとゴール前のクイックネスは他選手には無い武器ではあるので、代表みたくウイングで張らせる役割や相手を生かす役割さえさせなければ十分スタメンを張れる実力は持っていると思われます。移籍金を考えても多くのチャンスは与えられると予想され、更にチャンピオンズリーグも本選に進めば出場機会は増えるので、しっかりと環境に慣れ実力を発揮すれば中心選手として活躍出来るでしょう。
ビッグクラブの高い壁に阻まれながらも確かな成長を見せた南野選手。その悔しい経験をモナコで晴らすことが出来るのか、注目です。
では
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