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トーマス・トゥヘル監督解任~首脳陣との対立~【サッカー】

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今回はパリSGを解任されてしまったトーマス・トゥヘル監督について書いていきたいと思います。

 

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Getty Images

経歴

トーマス・トゥヘル監督は24歳で膝の怪我により現役を引退。その後2008年にマインツのU-19をブンデスリーガで優勝した実績を買われ36歳でマインツのトップチームに引き上げられました。

その後5シーズンの間マインツを率いて2010-2011シーズンにはクラブ史上最高位の5位に導く等、魅力的かつ勝てるチームを作り上げブンデスリーガ屈指の監督としての評価を確立させます。

そして2015年にクロップ監督の後任としてドルトムントの監督に就任。2年連続チャンピオンズリーグ出場権とDFBポカール優勝をチームにもたらします。しかしハンス=ヨアヒム・ヴァツケCEOとの確執により契約解除。翌シーズンにパリSGの監督に就任します。

パリSGではリーグアン2連覇は勿論のことチャンピオンズリーグではクラブ史上初のチャンピオンズリーグ決勝に進出。今シーズンも怪我人続出の中リーグでは3位、チャンピオンズリーグではグループ突破を決めましたが、アルヘライフィ会長やレオナルドSDとの関係悪化は修復不可能な状態であり、成績不振を理由に解任されたとのことです。

 

①多彩な引き出しを見せる戦術家

トゥヘル監督は「多彩な引き出しを見せる戦術家」と言えます。相手に合わせて細かく戦術を変えて対応する監督で、試合中の修正力も非常に高いです。

その高い能力は昨シーズンのチャンピオンズリーグで存分に発揮され、ネイマールディ・マリアというドリブラーを最大限に生かしたドルトムント戦2ndレグ、大逆転に導いたアタランタ戦での交代策等は戦術家の本領発揮といった所でしょう。

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反面考えすぎて逆に袋小路に嵌る場面があり、今シーズンでは本来ボランチダニーロセンターバックに起用してマルキーニョスボランチで起用。前にいく守備を強化したかったの事ですがその守備が機能せず危険な場面を作ってしまう場面もありました。

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②ビッグネームを引き付ける人間性

そして「ビッグネームを引き付ける人間性」も魅力な監督です。正直今のパリSGはエンバぺ、ネイマールという「扱いが難しい選手」が多く、前任者のエメリ監督は度々コントロールしきれていない部分が目立ちました。しかしトゥヘル監督は上手く選手達をマネジメントしパリSGを「真のチーム」に仕立て上げました。

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「王様」ネイマールをあそこまで守備で走らせる監督は彼ぐらいしかいないでしょう。その選手に「ついていきたい」と思わせる能力は非常に長けており、デンベレ(現バルセロナ)ヴァイグル(現ベンフィカシュールレ(元マインツドルトムント)等は度々指揮官に対する感謝の意を示しています。今回の解任に対しても度々対立したエンバぺが感謝のメッセージを送っています。

 

③首脳陣との対立

以上のように監督としてはかなり有能な人物ですが大きな欠点があります。上(首脳陣)との付き合い方がとにかく良くありません。

ドルトムントでは選手を次々と移籍させるクラブの方針を度々批判し、補強に対しても不満を述べ首脳陣との関係を悪化させ最終的には契約解除に至っています。

今回も上述したようにパリでも首脳陣との折り合いが悪く、まだ十分な巻き返しの余地があるにも関わらず解任されています。

所謂「政治力」が足りていなく、外でもエゴがひしめくビッグクラブの監督を長年務めるにはやや物足りない所です。

某赤い悪魔のチームの監督、某日本代表監督のような「高い政治力」を次のクラブで見せてくれることを期待しています。

 

おそらく引く手あまたの監督なので、次のチームでの活躍も期待しています。

 

では