今回は阪神に入団が決定したラウル・アルカンタラ投手について書いていきたいと思います。
今シーズンの成績(KBO)
31試合 20勝2敗 27QS 防御率2.54 WHIP1.03 198.2回 182三振 39四死球
①KBO20勝投手
ラウル・アルカンタラ投手はオークランド・アスレチックスでメジャーデビューしましたが定着出来ず、2018年に韓国KBOリーグのKTウィズと契約、11勝を挙げその翌年斗山ベアーズと契約しました。
斗山では開幕投手を勤め、全球団勝利に加え20勝を挙げ、最多勝利を獲得する活躍を見せました。「打高投低」と言われているKBOでWHIP1.03、防御率2.54は優秀であると言えるでしょう。
そして今オフ阪神タイガースへの移籍が決定。契約は推定2億1000万円の2年契約、背番号は昨シーズンまで梅野選手が付けていた「44」に決まりました。
②150kmを超えるストレートと切れ味鋭いスライダー
アルカンタラ投手の特長は「150kmを超えるストレートと切れ味鋭いスライダー」です。平均150㎞のストレートに切れ味鋭いスライダー、スプリットをどんどんストライクゾーンに投げ込み勝負するスタイルで、どちらかと言うと力でねじ伏せるタイプかなと思います。
打たせて取るよりもスライダーを決め球として三振を取っていき、ストライクゾーンで勝負するので四球も少ないです。何より200イニング近くイニングを投げられているのでスタミナ面も問題は無さそうです。
③緩急を上手く使えるか
懸念点はまず日本(特に甲子園)のマウンドとまず合うかということです。投手にとってはマウンドは「全て」といっても過言では無く上手く対応して欲しいものです。
また速い球主体の投球で、一番有効な「緩い球」が少ないという事です。カーブやチェンジアップ系の球種はほとんど投げていないらしく、先発に大切な「幅の広さ」という点が気になる所です。ガルシア投手のようにナチュラルに動く球があれば球種はそれほど問題は無く緩急で変化を付けるだけでいいですが、ストレート主体の投球は常に質の高さが求められるため、それが上手くいかなかった時にいかに緩い球を使えるかがNPBでは勝負だと思います。
いかに「緩急を上手く使えるか」。アルカンタラ投手の成功はここにかかっていると個人的には思います。
チェン投手と同様ローテーションの5~6番手を担っていくと思われ、阪神は先発メンバーだけではセリーグ屈指の陣容を揃えたと言えます。
サッカーファンでもある私が馴染みやすい名前(某元スペイン代表ストライカーと現スペイン代表MFと一緒)のラウル・アルカンタラ投手。来シーズンの活躍に期待したいです。
では