今回は阪神に入団が決定したチェン・ウェイン投手について書いていきたいと思います。
経歴
チェン投手は2004年に中日ドラゴンズに入団。2005年にはプロ初セーブを記録し今後が期待されましたが、2006年からは相次ぐ怪我により登板が無く、2007年には育成契約を結んでいます。
しかし2008年怪我を直し復帰すると、2009年には川上投手が抜けた先発ローテーションの一角として吉見投手と共に大活躍。落合監督率いる中日の「投手王国」を支え、防御率1.54で最優秀防御率の個人タイトルを獲得。その後も活躍を続け2012年にMLBのオリオールズに移籍します。
その後8年間メジャーでプレーしますが、マーリンズ時代には超高額の契約(年俸約23億円)を結んでいるにも関わらず怪我や不調で精彩を欠き不良債権化されます。しかし2020年9月、ロッテと短期契約を結び4試合に先発。未勝利ながら全ての試合でQSを達成する等健在をアピール。シーズン終了後は自由契約選手となっていましたが、阪神が獲得にこぎ着けた形となりました。
年俸は2億700万円の2年契約となっています。
①投球フォームとキレのある変化球
チェン投手の特長は「投球フォームとキレのある変化球」であると思います。右肩が開かない投球フォームをしており、非常にボールの出所が見にくいです。中日在籍時は当時の阪神が全くタイミングが合わず打ち崩せていない印象が強く、今でもそのフォームは健在で相手選手はタイミングが取りづらいでしょう。
またそのフォームから繰り出される変化球は切れ味抜群&150㎞前後で向かってくるので打者はたまったものではありません。怪我により流石に球速は145km前後に落ちているらしいですがそれでもキレは十分通用するレベルです。
②無援護
しかし懸念点もあります。所謂「無援護」状態に陥りやすい投手であり、あれだけの投球をする&強豪でプレーしながら中日では貯金は僅か3と勝ち星に恵まれていないイメージが強いです。メジャーでも8年通算で8と決して勝ち星に恵まれているわけではなく、ロッテでも全てQSながら未勝利で終わっています。
阪神でも高橋投手(2019年に2.05)青柳投手(今シーズン2.79)など勝ち星に恵まれない投手がいるので同じ状況にならないこと&今度こそ援護に恵まれるのを願うばかりです。
③ローテーションの5~6番手に
新シーズンではローテーションの5~6番手になりそうです。現状西、青柳、秋山、高橋遥投手が怪我でもない限りほぼ決定なので、残り2枠をガンケル、藤浪、アルカンタラ投手(まだ未決定)と争いそうです。現状先発の柱としては考えづらいので、5~6勝してくれれば大成功でしょう。
万全であれば日本、アメリカで培った豊かな経験に基づいた投球術で、大きな戦力になってくれそうです。
では
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