今回は阪神加入が決定した二保旭選手について書いていきたいと思います。
①中継ぎ投手に困る阪神に
二保投手は2008年の育成ドラフト2位でソフトバンクに入団し、3年目までは目が出ず契約を一旦解除されますが再び育成契約を結び、4年目の2012年に好投を続け7月に支配下登録を勝ち取ります。その後2015年には44試合に登板しますが、これからという時に肘の故障で離脱。トミー・ジョン手術を受け1年以上離脱することになります。
そして復帰後の2018年にはロングリリーフを中心に35試合に登板し復帰をアピールしますがその後は先発の5~6番手中心で登板しなからも今シーズンは2試合の登板に留まります。そして7月2日に中谷選手とのトレードで中継ぎ投手に困る阪神に入団することとなりました。
②変化球中心の投球
二保投手の特長は多彩な変化球を駆使してゴロで打ち取る投球にあります。ストレートはMAXで148kmですがスライダー、カーブ、フォーク、カットボール、チェンジアップ、ツーシーム等多彩な球種の組み合わせで打者を打ち取れる投手です。ストレートの割合が少なく(ツーシームを主体としている傾向があります。)、変化球主体の投球を行っているようです。
またクイックも1,2秒台で早いとされる中1,1秒台を記録する等「スーパー」と評されるなど非常に早く、過去には現ロッテ投手コーチの吉井氏の修士論文に取り上げられたこともあります。
反面ネックになっているのが「好不調の波の激しさ」で、エース級の投球をしたと思えば試合を壊してしまう投球をしてしまう等安定感には乏しい部分があります。
③先発からロングリリーフまで
阪神は現状ヤクルト戦で先発し、五輪後は中継ぎでの運用が考えられています。しかし球速、決め球が物足りない為、セットアッパーとしての運用は不安で、ロングリリーフからビハインド時での運用が望ましいと思われます。
現在中継ぎ陣には「7回の男」が不可欠になっていますが、二保投手にそれを託すのは難しく岩貞、藤浪、馬場投手等現有戦力に懸ける他ないでしょう。しかしビハインド時に経験が薄い投手に託さざるを得なかった投手陣に彼が加わったのは大きく、今後は負け試合を勝ち試合に出来る展開が多くなるかも知れません。
正直「救世主」的な働きは期待出来ないです。しかし苦しい所での踏ん張る投球や緊急時の先発など起用法が幅広い投手なので、必ずチームに貢献してくれる場面はあります。
まずは初登板となりうるヤクルト戦。楽しみにしたいです。
では
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