今回はアーセナル移籍が決定したエベレチ・エゼ選手について書いていきたいと思います。
経歴
エゼ選手は2008年にイングランドのアーセナルの下部組織に加入するも、上のカテゴリに進む事が出来ずに退団。その後フルハム、レディング、ミルウォールの下部組織に所属するも中々トップチーム契約に至らず2016年に退団を余儀なくされます。
それでも当時チャンピオンシップのQPRのトライアルに受け合格し契約を勝ち取ると、レンタル先のウィコム・ワンダラーズでインパクトを残す事に。2019-2020シーズンには14ゴールを記録しチームの中心選手として活躍します。
そして翌シーズンにプレミアリーグのクリスタルパレスに1780万€で加入。加入後直ぐにレギュラーとして活躍し、アキレス腱の怪我で長期離脱した2021-2022シーズン以外はコンスタントに試合に出場。2022-2023シーズン、2023-2024シーズンにはリーグ戦二桁得点を記録する等次第にリーグ屈指のアタッカーとして名を連ねていきます。
昨シーズンはFAカップ決勝で貴重な先制点を記録し、クラブ史上初のタイトル獲得に大きく貢献。その活躍によりトッテナム移籍が濃厚だとされていましたが、土壇場になってアーセナルが割り込み移籍が成立。6925万€もの移籍金で、かつて所属していた愛するクラブの一員になりました。
イングランド代表では2023年に初招集されユーロ2024にも選出。ライバルは非常に多いものの今後の活躍も期待されています。
①変幻自在のドリブルと高い判断力
エゼ選手の特長は「変幻自在のドリブルと高い判断力」です。
高度な足元の技術、そしてフィジカル能力から繰り出すドリブルは正に変幻自在と言えるもので、細かいステップと緩急を生かし一気に相手の守備網を切り裂いてしまいます。また単純なスプリング力も高いのでサイドに開いてもその能力が発揮され、内、外どちらでも使える利便性を兼ね備えています。
また高い判断力を持ち合せており、パスの出し所、ボール離れのタイミング、そしてオフザボールの質は高品質でボールの無い所でも違いを作ることに。守備でもしっかりと組織的なプレスをかけることが出来、サイドに起用された際もプレスバックも怠らない等献身性も高いです。
強く、速く、賢い、これ程監督にとってありがたい存在はおらず、アーセナルでも重宝されそうです。
②空中戦と背負うプレー
ただ空中戦はどうしても苦手で、そもそも競り合わない場面も。また背負うプレーも苦手な為、前線で起用する際には0トップやセカンドトップに一角のプレーになる事に。
そもそも求められていないのは確かであまり意味はないかと思いますが、緊急時に起用する際には気を付けて欲しい所です。
③チーム力をより強固にする選手に
アーセナルではマルティネッリにやや不足感のある左ウイングでの起用が有力に。攻撃面では出来る事が多く、特に膠着した状態を打開出来るので、重宝されそうです。
またトップ下（インサイドハーフ）にも対応出来、ヌワネリ、ウーデゴールにも刺激を与える存在に。チーム力をより強固にする選手になってくれそうです。
ただイングランド代表ではレギュラーとしてプレーしてもおかしくはない能力を擁しながらもラッシュフォード、ゴードン、マドゥエケ、グリーリッシュとライバルが多い状況で出場も散発的。クラブで確かなインパクトを残しW杯出場を叶えたい所です。
かつて見放されたものの、実力で愛するクラブへ再び戻ってきたエゼ選手。今後の活躍も注目したいと思います。
では
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