今回はプレミアリーグでのVAR廃止案について書いていきたいと思います。
①是非を問う投票が
FIFAクラブワールドカップ2016で公式戦で初採用され、その後世界中の多くのリーグで導入。細かい改良点も多々ありながらもその技術は進化しており、今や試合の一部にもなっているVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)。
しかし先日世界最高峰と言われるプレミアリーグ所属のウルヴァーハンプトンがリーグ側に「ファンとサッカーとの関係を損なう意図せぬ悪影響を多くもたらした」として決議案を提出。6月6日に20クラブが年次総会で集まる際に、来シーズンからVARを廃止するかどうかの投票を行うこととなりました。
②廃止してしまうとより多くの悲劇が
プレミアリーグでは2019年からVARを採用しこれまで運用していましたが、同時に
・度々プレーが止まって試合の流れに影響が出る
・VARを使用していても誤審が後を絶たない
・判定に対しての明確な説明が無く(特にスタジアム内のサポーター)、興が削がれる
という問題が噴出しており、前述したウルヴスは実際VARによる誤審の被害を最も受けています。
しかし現状VARの導入により明らかな誤審が減ったのは確かで、審判を守る意味でも機能はしていると思います。
それ以上に一番の問題はVARの使い方であり、オフサイドラインを引き間違えたり、そもそも必要な場面で使わなかったりと人為的なミスが目立っており、せっかくの有用なシステムを使い切れていない印象が強いです。
またVARを使わなければ見逃していた場面はその誤審以上にあり、判断しようにも近年のサッカーは高速化しており主審一人で捌くのは年々困難になっている状況(走行距離が10㎞以上でさらにスプリントも繰り返している状況です。)。仮に廃止してしまうとより多くの悲劇が起こってしまう事が容易に考えられます。
③現実的な折衷案は
ただこのまま審判の質向上を待つだけでは同じような状況が続いてしまうだけに、現実的な折衷案が必要になってきます。
そんな中面白いと思うのがチャレンジ制の導入。審判の判定に意義を唱えビデオ判定などを含む再審判を申し込むことができる制度であり、MLB等多くのスポーツで採用されています。日本でもNPBで「リクエスト制度」として運用されており、正確な判定に一役買っています。
またチャレンジの権利を持っているのは両チームの監督であり、見る必要のない無駄なアディショナルタイムと不平不満の減少に繋がることに。さらに回数にも制限(成功すれば回数は減りません。)が設けられることでいつ使うか、それとも敢えて使わないのかという新たなエンタメも生むかも知れません。
いずれにしてもVARの廃止は前述したように主審のフィジカル的な限界もあり良くなる未来な見えない状況(ロマン的な理由での廃止は情報が正確に見ることが出来る現代社会では無理があると思います。)。ただ現状に楔を打ちこまれたのは確かで、この機会を良いものとして議論を重ね、新たなVARの在り方を構築して欲しいと思います。
では
![]() |
フィンタ FINTA サッカーウェア レフリーウェア メンズ レフェリー4点セット FT5977
|
![]() |
|