今回はサッカー界で近年強豪と呼ばれたクラブが低迷している要因について書いていきたいと思います。
4回目は「バレンシア」です。
基本布陣
①度重なる主力の売却
1990年代後半から2000年代前半に強烈なカウンターサッカーで欧州を席巻。1999-2000シーズンから2シーズン連続でチャンピオンズリーグ決勝にも進出し黄金期を過ごしていたバレンシアでしたが、2000年代後半になると深刻な財政難により主力を手放しチーム力が低下。それでもフローレス監督やエメリ監督の下、チャンピオンズリーグ出場権はコンスタントに獲得しており強豪としての威厳は保ってはいましたが、2014年にシンガポールの実業家であるピーター・リム会長がクラブを買収してから雲行きが変わります。
初年度こそジョルジュ・メンデス代理人とのパイプもあり4位でシーズンを終えるも、その後は新監督の就任→ボロ暫定監督の流れが続き、2年連続4位&コパ・デル・レイ優勝等最も安定したマルセリーノ政権も僅か2年で終焉します。
そこからは会長が投資を渋り、だからと言ってクラブ売却も無い状態が続き、ヴァス、コンドグビア、コクラン、パレホ、フェラン・トーレス、ロドリゴ等次々と主力を売却。そして代わりに獲得する選手も小粒な選手が多く案の定順位は低迷。
幾度となく会長にクラブ売却を訴え、時には会長の娘とSNSで衝突する等、ファンは様々な形で抵抗の意思を示しているも首脳陣には届かず、クラブは混迷を極める事となります。
②行われなかった冬の補強
そんな中で迎えた今シーズン。監督には「闘将」ガットゥーゾ監督を招聘するも移籍市場では前シーズンの主力であったソレール(パリへ)、ゲデス(ウルブスへ)を売却。代わりに獲得したのはクライファートやカスティジェホ等近年中々結果を残せなかった選手とニコ・ゴンザレスやモリバなどまだまだ実績がない若手中心の強化になります。
終盤にはカバーニを獲得して一応の体裁を見繕うものの序盤から低調な戦いに終始。さらにW杯後は未勝利が続き、冬の移籍市場での強化を必要としているにも関わらず財政上の問題で行われないでいると不満を持ったガットゥーゾ監督は成績不振も相まって解任されます。
その後ボロ暫定監督が6度目に就任しますが勝利は叶わず、ビルバオ戦ではホームで逆転負けを喫し降格圏に。同試合では前半19分までスタジアムに入場しないデモを実施される等、チームは求心力を失い救世主を待つ他無くなりました。
③レジェンドが就任も先行きは
そこで立ち上がったのはクラブの「レジェンド」バラハ氏。現役時代には10シーズン同クラブの主力としてプレーし、リーガ2回、UEFAカップ、コパ・デル・レイ優勝に貢献した黄金期のメンバーで、愛するクラブを降格圏から脱出させるべく監督として舞い戻った形となりました。
しかし指導者としての実績は無く、就任後も成績は2勝1分4敗と解任ブーストも叶わないままチームは上昇気流に乗る事が出来ずに降格圏から抜け出せず、2部降格が迫りつつあります。
オーナーの熱意不足もあり年々チームは弱体化し、遂には降格圏まで足を踏み入れたかつての名門。果たしてクラブを愛する監督の熱意、そしてクラブ売却を切に願うファンの想いが叶うことはあるのでしょうか。
では
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