今回は過去のW杯での記録、そして記憶に残ったチームを書いていきます。
6回目は「2006 フランス代表」です。
主な選手&布陣
①脱ジダン化の失敗と不可解な采配
ユーロ2004では優勝候補に挙げられながらも低調な出来に終始し、準々決勝で敗退。大会後にはジダンやマケレレ、デサイーやテュラムが代表引退を表明。チームは脱ジダン化を進めることを余儀なくされ、フランス年代別代表の監督を務めていたドメネク監督が指揮を執ることとなります。
そしてドメネク監督はアビダルやマルダ、ゴブ等、当時国内で無敵を誇っていたリヨンのメンバーを抜擢する等再編成を行いますが、肝心の中核を担う選手の確率に苦心。さらにピレス、ジュリ、アネルカ等当時の有力選手を外す際に「占星術に従った」とコメントする等エキセントリックで不可解なものも多く、チームは低調な出来に。2006年の予選ではそこまで難しいとは言われなかったグループで大苦戦する等本大会出場ですら危ぶまれる状況になりました。
そこで行われたのはかつての英雄の代表復帰。ジダン、マケレレ、テュラムがチームに復帰すると、チームは何とか予選を突破。ただチームには停滞感、そして監督の采配の拙さも目立ち優勝候補とはとても言えるものではありませんでした。
②ベテランの活躍と新たなシンボルの誕生
そして本選が始まりましたが、グループリーグの相手はスイス、韓国、トーゴ。
巡り合わせの良さはあったものの、初戦のスイスをドローで終わると、2戦目の韓国戦はアンリのゴールで先制するも後半に追いつかれ再びドローとパッとしない戦い方が続きます。
それでもジダンが累積警告で欠場した3戦目はヴィエラとアンリのゴールで見事勝利を果たし辛うじて2位通過を果たします。
ただ決勝トーナメント1回戦の相手は強豪スペイン、苦戦は必至かと思われました。
しかしPKで先制されるもリベリーのゴールで同点に追いつくと、ヴィエラが逆転ゴール、終了間際にはジダンが得点を挙げ3-1の逆転勝ちを収めます。するとベテラン選手を中心にチームはまとまりを見せ、準々決勝にはジダンのアシストからのアンリのゴール(ジダンはこれが代表でのアンリに対する最初で最後のアシストでした。)で最後までかみ合わなかったカルテット・マジコ(魔法の4人組)を擁する「絶対王者」ブラジル代表を撃破。勢いに乗っていきます。
そして準決勝では若きクリスティアーノ・ロナウド、デコを擁し圧倒的なサイドアタックを実現していたポルトガル代表戦でしたが、ポルトガルはデコ、コスチーニャを準々決勝の退場で欠場。攻守のつなぎ役を失ったチームは、ジダンのPKとフランスの守備に屈することになり、フランスは望外の決勝に進むこととなります。
その立役者はやはりジダン、マケレレ、テュラムの復帰3人組。いずれもチームの中核を担っており、彼らの活躍無しでは決勝進出はならなかったでしょう。
また直前で代表入りしレギュラーに上り詰め、大会でもアグレッシブなプレーで違いを作り出していたリベリーという新たなシンボルの誕生もあり、大会前では考えられない程ポジティブな雰囲気で決勝に臨むこととなります。
③余りにも寂しかった退場劇
そんな中迎えた決勝戦、フランスは早々にPKを獲得しジダンが決め、先制点を挙げます。
しかしその後PKを与えてしまったマテラッツィがコーナーキックから同点弾を決め試合を振出しに戻すと、徐々に試合は膠着。90分経ってもゴールは生まれず、試合は延長戦に突入します。
そして事件が起きたのは延長後半5分、マテラッツィに挑発されたジダンが彼の胸に頭突きを喰らわしてしまい退場。大黒柱を欠いたチームは何とか延長後半を乗り切るも、PK戦では2人目のトレゼゲがクロスバーに当ててしまい失敗、対するイタリアは全員が決め試合終了。準優勝に終わりました。
その試合が現役最後の試合となったジダンにとって余りにも寂しかった退場劇。その後続投したドメネク監督はリベリーを中心としたチーム作りを行っていきますが、あくまで復帰したベテラン選手に従っていただけの選手は次々に離反。チームは瓦解することとなってしまいます。
では
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