今回はバルセロナの新会長に就任したジョアン・ラポルタ氏について書いていきたいと思います。
関連記事はコチラ↓↓
①世界で最も成功を収めたクラブに
ラポルタ氏は過去、2003年に一度バルセロナの会長を務めています。当時はバルセロナ最大の暗黒期(2000年~2003年、無冠の上2年連続4位と最終年は6位)を迎えておりチームはガタガタの状態でした。(ピッチ上に限っては2002-2003シーズンの方が内容、選手の質ともに物足りなかったと思います。)
そんな中2003年クラブのレジェンドであるヨハン・クライフ氏のバックアップを受け、当時のスーパースターであったベッカムの獲得を公約に挙げ、派手な選挙活動でアピールし続けたラポルタ氏が当選。クラブに光が差したと思われましたが、ベッカムはよりにもよって宿敵レアルマドリードに移籍、代わりに連れて来たのはマンチェスターユナイテッド移籍寸前であったロナウジーニョ(当時パリSG)でした。
しかし過去ロマーリオ、ロナウド、リバウドなど素晴らしいブラジル人が在籍したバルセロナでロナウジーニョは躍進、2004~2006のリーガ2連覇に加えて2005-2006シーズンはチャンピオンズリーグ優勝を果たし、バルセロナも「世界で最も成功を収めたクラブ」の一つとして認識されていきます。
そして2008年、当時バルセロナBを率いていたグアルディオラ監督をトップチームに引き上げます。その後の功績は言うまでも無く(2008-2009シーズンに年間主要タイトル全て制覇(6冠)、2009‐2010シーズンにはリーガ連覇)ラポルタ政権は2010年の任期満了を持って終了致します。
②状況は似ている
今回の会長再任は非常に前回と状況が似ています。2003年当時バルセロナはガスパール前会長は長期政権(その前の会長のヌニェス政権を含む)にありがちな組織の腐敗に苦しめられ、不可解な補強を繰り返し財政面も悪化していました。その為一貫性は勿論なく監督、選手の入れ替わりも頻繁に行われていました。正に今バルセロナに訪れている状況そのものであったと言えます。
過去にラポルタ会長が行ったのは主に
・ラ・マシア(育成組織)の整備と重要視
・クライフイズムの定着(ライカールト、グアルディオラの登用)
・ウルトラス(ボイショス・ノイス)の排除
等を行い、バルセロナの今のイメージの根底を作り出した人物であると言えます。アイデンティティーの喪失が叫ばれていた近年のバルセロナにとっては打ってつけの人物であると言えます。
また影響力の強いメッシやグアルディオラとの関係が良好であることもプラスです。
③まずは経営改善
しかし懸念点は勿論あります。まずラポルタ会長が「ワンマン気質」であることです。
カリスマ性があるとは言えそのキャラは相当癖が強いみたいで、過去にはサンドロ・ロセイ副会長と対立(その後彼は辞任)し、バルトメウ前会長の派閥とも仲が悪く、敵を作りやすい人物であるという事です。実際政権末期にはそのワンマンぶり等に嫌気がさされ不信任案を出された過去があります。
また経営面でも、現状1510億円あると言われる負債を解消させる手腕を持っていることには疑問符が付きます。実際第一次政権には派手な補強で4億3100万€まで負債が増えています。2015年の会長選では上記した内容等がマイナスに働き、バルトメウ前会長に会長選で敗北しています。
まずは経営改善を求められる現状で、ラポルタ会長が救世主になってくれる可能性は未知数で気になる所です。ラポルタ会長が公言しているように全力を尽くすようですが、場合によってはメッシや他主力流出を覚悟しなければいけないようです。
今回の会長選挙は実利よりロマンを求めた選挙戦であったと思われます。前回の実利主義が見事に失敗に終わったのが要因であることは間違いないですが、特にビジネス色が強くなった現在ではロマンを求め過ぎると破綻する可能性は高まるでしょう。
個人的にはロナウジーニョの超絶技巧やグアルディオラ政権の「伝説のチーム」を見せてくれた時代の会長の再任は喜ばしい事なので、今後も注目していきたいです。
では
|
ジュニア FCバルセロナ 20-21 ホーム 半袖レプリカユニフォーム 【NIKE|ナイキ】クラブチームレプリカウェアーcd4500-456
|