先日バルセロナからの退団を発表したメッシ選手ですが、バルセロナに残留することが表明されました。
関連記事はコチラ↓↓
①選手側が折れる
今回の移籍騒動が収まったのは契約問題が解決しなかったことが大きかったと思います。フリーで移籍したいメッシ選手に対してクラブ側は契約解除金7億ユーロ(約880億)の支払いが必要だと主張。両者の意見は平行線を辿り、法廷闘争まで持ち込まれそうな様相がありましたが最終的には愛するチームと争いたくないメッシ選手側が折れる形となりました。
このことからメッシ選手の「特権を利用した我儘」をクラブ側が抑えたという形で収束させたという意見もありますが、個人的にはバルトロメオ会長の恐ろしい程の処世術を垣間見た瞬間でもありました。
②会長の恐ろしい処世術
メッシ選手曰く、シーズン後に自分の去就を決めることが出来ると聞いていたが、それが守られなかったとのことです。その時感じたのはメッシ選手が上手くまるめ込まれたなということと会長の処世術の高さです。
・変則的な日程のこのコロナ騒動下の中、クラブ側は重要な試合が控えているメッシが契約破棄できる期間を過ぎるのを待つ→契約の破棄=違約金の支払いになり今の状況で7億ユーロを払えるクラブは存在しない→メッシはクラブを心から愛しており法廷闘争を望むとは考えにくい→残留
・メッシ残留=自分の解任に持ち込み、メッシがクラブ以上の存在であるとアピール。選手が権力を持ちすぎていると感じさせる。しかし実際はバルベルデ監督解任や度重なる補強失敗は選手の権力によるものではなくフロント主導で行われている。
また多数の選手が放出リストに載せられ、実際話が進んでいることからフロントにとって厄介な選手を放出するための工作だと推測される。
以上を考えると相当頭のキレる人物であることがわかります。まあ次の会長選挙では間違いなく負けるでしょうが「メッシを退団させた会長」と歴史に刻まれることはないでしょう。
③光明はコーチにあり
不本意な形で残留したメッシ選手ですが、今回の騒動でクラブへの不信感が高まったのは確かで、バルトロメオ会長が退陣した後でもこの体質が続く限り、来シーズン終了後の退団は避けられません。
残留してもクーマン監督との関係が微妙で厳しい状況が続きそうです。しかし少なくともピッチ上では一筋の光明は見えてきています。
ヘンリク・ラーションアシスタントコーチ。かつてバルセロナでインパクトプレーヤーとして活躍したクラブのレジェンドです。メッシ選手とも共にプレーしたかつての仲間のコーチ就任は監督との橋渡し的意味合いでも大きな存在になりそうです。
そしてアルフレッド・スロイデルアシスタントコーチ。戦術的に長け、2015-2018にはホッフェンハイムでナーゲルスマン監督と共に旋風を巻き起こし2018-2019シーズンにはアヤックスでチャンピオンズリーグ準決勝進出に貢献しました。
この2人の存在がメッシ選手を再び輝かせてくれるのではないかと思います。
しかし監督やフロントではなくコーチに数少ないポジティブな要素を探すしかない今のバルセロナの状況、、、。先行きが不安です。
では