きちのうすめ雑記

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ワードで楽しむプロ野球~酷使~【プロ野球】

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今回はプロ野球でよく出ているワードについて書いていきます。


13回目は「酷使」です。

 

①元々は先発に使われてきた言葉

野球において「酷使」は最初ローテーション制が敷かれておらず支配下選手が少なかった1970年代までの先発投手に主に使われていました。

有名なのは「権藤権藤雨権藤、雨雨権藤雨権藤」と流行語にもなった1961年の中日の先発状況で、この頃は力のある投手に登板が集中しており、当たり前のように300イニング以上投げる選手が各球団にごろごろいる状況に。

今後破られないであろう途轍もない記録(400勝や401奪三振)を残す一方、怪我を負い短い選手生活を送った投手が山ほどおり、前述した権藤投手も未だにプロ野球記録となっている年間429.1投球回数を記録。しかしその代償は大きく、肩や肘を故障し全盛期は僅か2年間、実働5年間と余りにも短い現役生活となってしまいました。

 

②分担化により徐々に顕在化

しかし1960年代後半から救援投手が整備し始められ、1975年の広島のジョー・ルーツ監督が先発ローテーションを用いたのをきっかけに各球団がローテーションを採用。その人数も3人、5人。6人と徐々に増やしていき、怪我の不安がある投手や若手投手の為に中10日の登板間隔を空ける等1990年代には現在のようなローテーションが確立されていきます。

また2000年代後半になってくるとメジャーリーグの影響もあり、先発投手が100球を目途に降板する事が増加。先発の酷使はすっかり聞かれる事は無くなりました。

反面その投手の役割分担化のあおりを受けたのは中継ぎ投手。特に2000年代中盤からはその酷使ぶりが顕在化しており、NPBの登板記録を持つ久保田投手(90登板)を筆頭に2010年代中盤まで歴代登板数上位20位投手の27投手の内、実に15人がランクインする事に。前述した久保田投手や浅尾投手等酷使による怪我に悩まされ現役時代が縮まってしまった投手を数多く生み出してしまいました。

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③「肩を作る」回数も着目点に

しかしそんな中3連投を防いだり、リフレッシュ抹消といわれる疲労を抜くための登録抹消を行う等中継ぎの酷使を防ごうとする動きが生まれてきており、今や監督及び首脳陣のマストとも言える仕事となっています。

さらに普段は顕在化しない「肩を作る」回数も着目点が置かれ、当日の登録メンバーから外し完全休養日を設けたりして投手を守ろうともする動きもあり、年間登板数は50~60登板まで押さえられるようになりました。

また先発投手の球数を引き上げようとする流れも生まれつつあり、今後はより中継ぎ投手の負担が減っていきそうです。

それでも1試合に集中的に投手陣を送り込まなけばいけない状況(マシンガン継投)や、各投手の信頼性に差があり役割(リード時、接戦時、ビハインド時)が曖昧になってしまっている場面も発生しており、今後はより精査されることになっていくでしょう。

 

時代を通して変わっていき、確実に「酷使」が減ってきているプロ野球。力のある投手が投げ過ぎでキャリアを棒に振る場面を何度も見てきているだけにこの動きが続いていく事を願っています。

 

では

 

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