※ネタバレ有り
今回は「機動戦士ガンダム 水星の魔女」のキャラ「プロスぺラ・マーキュリー」について書いていきたいと思います。
①今作の仮面枠
頭部の上半分を覆うヘルメット状のヘッドギアを被って素顔を隠した女性で、スレッタの母親。ベネリットグループ内で注目されていない末端企業「シン・セー開発公社」のCEOを務めており、学園への入学にはベネリットグループ傘下企業の推薦が必須である為、その経営手腕や技術力は高いものがあります
普段から柔和な笑みを浮かべて的確かつ分かりやすいアドバイスも欠かさない等、スレッタにとっては特別な母親で彼女からも慕われてはいるものの、周りに関してはその「完璧さ」やその仮面から掴み所のない人物として警戒されており、娘の婚約者であるミオリネとは微妙な関係となっています。
「だって、あなたとスレッタが結婚したら、私達親戚になるんですもの」
「お嫁さんの実家には、仲良くしてほしいじゃない」
そして序盤から何らかの思惑を持っている発言や行動も多く、すっかりシリーズ恒例となっている怪しい人物の象徴である「仮面枠」でもある為、登場時からその行動は多くのファンに注目されていました。
「この腕も、仮面の下の顔も、全て水星の磁場に持っていかれました」
因みに女性が仮面を被るケースはシリーズでは殆どおらず（敢えて言うなら1stガンダムのキシリア）、関連作品では「ブレンパワード」のバロン・マクシミリアン以来となっています。
②愛情と狂喜
作中ではスレッタを学園に転入させ狙い通り？決闘でエアリアルがGUNDフォーマットを使ったことで、審問会に呼ばれる事に。しかしミオリネの機転でスレッタの学園在籍とエアリアルの存続が決まり、彼女にスレッタ達を託すことになります。
「助けていただいてありがとうございます、ミオリネ・レンブランさん」
「あなたになら、安心してうちの娘達を任せられますわ」
ただ次にスレッタと会った企業パーティーであっさりエアリアルがガンダムである事を明かし、存在理由とGUNDフォーマットの危険性をスレッタとミオリネに説明。株式会社ガンダム設立に一枚かむ事になり、宣伝の際には屈託のない笑顔を浮かべます。
「いいえ、ガンダムよ」
「ごめんね！ とうとうバレちゃった」
「エアリアルは…ガンダムなの」
またシャディクとの決闘でエアリアルがパーメットスコア6を開放した際は意味深な笑みと共に涙まで流しており、エアリアルに対してはスレッタとは違い愛情と狂喜が含まれた感情で接していることが分かります。
その後デリングと「クワイエット・ゼロ」について会合している際にフォルドの夜明けのプラントクエタ襲撃が発生。自身はテロリストに殺されそうになったスレッタを救出し、進むべき道を説き彼女の背中を後押しします。
「今みんなを救えるのは、あなた達だけよ」
「スレッタ。あなたは進める子…でしょ？」
③夫、そして同胞たちを奪った者たちへの復讐
襲撃後はミオリネにスレッタの行動について責められますが上手く受け流し、自身とデリングの悲願だったクワイエット・ゼロの計画を引き継いで欲しいと話します。
その後ベルメリアによって遂にエアリアルの正体が明かされる事に。
「あなたにはもう一人、娘さんがいましたよね？
エリクト・サマヤは、今、どこにいるんですか…？」
「いるわよ? スレッタの すぐそば に」
そして計画の参加を拒絶するベルメリアを強化人士の件で半ば強制的に協力させると、再び地球寮を訪れた際に真の目的をミオリネに話す事に。
夫、そして同胞たちを奪った者たちへの復讐。プロスペラは終始この目的の為に行動しており、自分たちの復讐とは一切関係ないスレッタを切り離す為に彼女を敗北させ「役立たず」として切り捨てることに。
「関係あるわよ。あなたのお父様は、私達親子の『仇』だもの」
その後ミオリネと共に地球を渡り、彼女の隙を突き大量のガンダム・ルブリスが眠る地下格納庫を破壊し、エアリアルはアーシアンのデモ隊を武力で鎮圧。ミオリネの信念（人命を救うガンダム）を完全に否定し彼女が望まない形で総裁選での地位を跳ね上がると、超大型移動要塞「クワイエット・ゼロ」を起動しベネリットグループ、そしてガンダムを兵器利用していたオックスアースと宇宙議会連合対して宣戦布告。
MS型ガンビット「ガンドノート」のオーバーライド機能でMSや艦艇の制御を全て奪い取り、まともに抵抗できない状態で文字通り虐殺していきます。
「ようやく始まるわ…あなたのための世界が」
しかし計画を排除したスレッタがガンダム・キャリバーンで出撃して自身を止めにくると、ミオリネ達がクワイエット・ゼロ内部に侵入。自身は迎撃するも強化人士5号によって仮面を跳ね飛ばされ計画は頓挫。さらに議会連合のレーザーによりエアリアルは大破してしまいます。
それでも彼女はエリクトの意識を復元する為大破したエアリアルを回収しようとするもの、母親を悪者にしたくないスレッタにより拒否。一度は強制的に止めるも、死した後にデータストームへと還っていた強化人士4号の協力もあってエリクトは復活し超常的な力を持って事態を収束させます。
その際プロスぺラが目にしたのは亡き夫を含むヴァナディース事変で死んだはずの人々。彼らの自身を諭す言葉もあり、涙を流しながらエリクトとスレッタに謝罪の言葉を口にして彼女らを抱きしめ、事件は終結することになります。
終戦後は地球のとある田舎の麦畑でスレッタと生活。身体機能が低下し車椅子で過ごす事を余儀なくされているもののその顔は穏やかでした。
では
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