今回はマンチェスターユナイテッド移籍が決定したアンドレ・オナナ選手について書いていきたいと思います。
経歴
オナナ選手はバルセロナのレジェンド、エトー氏が設立した育成組織でプレーしバルセロナのカンテラに入団するも、トップチームには昇格出来ず2015年にアヤックス（オランダ）に移籍します。
そして2016-2017シーズンから正守護神としてプレーし、2018-2019シーズンにはデリフト（現バイエルン）、デ・ヨング（バルセロナ）、ファン・デ・ベーク（現マンチェスターユナイテッド）等と共にチャンピオンズリーグ準決勝進出に貢献しヤング・アヤックスの象徴となっていきます。
その後前述した選手のようにビッグクラブへステップアップしてくかと思われましたが2020年10月に体調を崩してしまった際に誤って妻の処方薬を服用。そこに禁止薬が含まれていたとされドーピング違反として9カ月の出場停止処分を受けます。
また出場停止処分中もアヤックスは彼と契約していたものの契約延長は行わずに、移籍金を残すことなくインテル（イタリア）に移籍。
当初はハンダノビッチのサブとしてのスタートでしたが彼とチームの不調によりシーズン途中から正守護神として起用されると、そのビルドアップとセービング能力を遺憾なく発揮しチームの浮上に大きく貢献。さらにチャンピオンズリーグでは決勝に進む等躍進します。
そして夏にデ・ヘアを放出したマンチェスターユナイテッドに4400万￡で移籍。正守護神としての活躍が期待されます。
カメルーン代表では2016年にデビュー。以降は正守護神としてプレーしていましたが2022年カタールW杯中に監督と衝突しチームから追放。26歳の若さでそのまま代表引退を発表しています。
①卓越したビルドアップ能力とセービング能力
オナナ選手の特長は卓越したビルドアップ能力とセービング能力であると思います。
足元の技術は非常に高く両足でしっかりルックアップしてキックを蹴られる為、ビルドアップの起点になれる選手です。またショートパスだけではなくパントキックの精度も高い為最後方からの配球役としては申し分ない能力を持ち、司令塔ブロゾビッチを欠いていたインテルが復調出来たのも彼の守護神定着が大きかったと思います。
またGKに不可欠なセービング能力も卓越しており、素早い反応と鋭い読みでゴールを許しません。また身長は190㎝とGKとしてはやや高い程度ですが、ハイボールも強さを見せ守護神としても非常に高いレベルにあり、今や世界最高峰のGKの一人であると言えます。
②飛び出しの判断
反面飛び出しの判断には課題があり中途半端に飛び出してしまいピンチを招く場面が散見されます。
インテルではハイラインを敷くことが少なくその課題は露呈することは少なかったですが、新天地マンチェスターユナイテッドではテン・ハーグ監督がハイライン戦術を好んでいる為、不安要素としてあります。
ただヴァランやリサンドロ・マルティネス等カバーリングに優れたセンターバック陣が揃っている為それ程問題にはならなさそうです。
③監督が理想とするサッカーの体現者に
昨シーズンのユナイテッドは前半戦にビルドアップに固執し連続して大敗を喫し、結局ビルドアップはある程度妥協することになりましたが、オナナ選手はビルドアップを再構築するには十分な能力を持っている為、新シーズンはボールを保持しつつダイナミックにサイドを崩すユナイテッドを見る事が出来そうです。
監督が理想とするサッカーの体現者になりそうなオナナ選手。新シーズンの活躍も期待していきたいです。
では
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