今回は2022年 プロ野球日本シリーズの感想と両チームについて書いていきたいと思います。
試合結果
オリックス 3-5 ヤクルト
オリックス 3-3 ヤクルト
オリックス 1-7 ヤクルト
オリックス 1-0 ヤクルト
オリックス 6-4 ヤクルト
オリックス 3-0 ヤクルト
オリックス 5-4 ヤクルト
感想
昨シーズンと同じ組み合わせで行われたカード。見事にオリックスが昨年のリベンジを果たした形となりました。
際立ったのはやはり驚異的な粘りと接戦の強さ。初戦でエース山本投手が途中降板するというアクシデントがあり2敗1分けと苦しい立ち上がりを見せたものの、4戦目の完封勝ちを皮切りに勢いを取り戻すと、続く5戦目は主砲吉田選手のサヨナラ弾で劇的勝利。さらにその後2戦は見事とも言える継投策で勝利を手繰り寄せました。
ヤクルトが守備で自滅する場面はあったものの、しっかりそれを付け入れるしたたかさもあり見事に4連勝。勝者に相応しい野球を見せてくれたと思います。
①弱みを強みにしたチームの「和」
まずはヤクルトですが、昨シーズン以上に力を付け見事に連覇を達成しました。
特筆されるのは弱みを強みにしたチームの「和」で、弱点とされた投手陣は特に前半戦に一般的に中6日で回す先発ローテーションを中7日～中10日にしてリフレッシュした状態で登板させる画期的な方法を実施。
そのおかげか先発陣は安定した投球を披露。本来ローテーションに入る力が足りないとされる投手も調整期間を長く設けることで思い切って試合に臨む事が出来ました。
更に中継ぎも連投を極力無くし、ブルペンに入らない日も設けることで消耗を最小限に留め多くの投手が戦力に。コロナによる離脱者が多数出て苦しい時期までに多くの貯金を作ることが出来ました。
また野手も村上選手の令和初の3冠王獲得は勿論の事、21歳の長岡選手が遊撃手に定着。内山選手、濱田選手、丸山選手等の若手選手や宮本選手、太田選手等中堅選手も明確な役割を与えられ見事に機能。
長いペナントレースを乗り切る戦い方を見事に実施。他5球団との差はその非常に緻密且つ的確なマネジメントでした。
②投手力と接戦時の勝負強さ
そして見事日本一に輝いたオリックスですが、今シーズンは投手力と接戦時の勝負強さが光ったシーズンだったと思います。
中軸として期待されていた杉本選手の不振、そして5月には吉田選手がコロナ陽性と怪我で長期離脱すると、打線は多くの試合で沈黙。5月11日には最大11.5ゲーム差に広がりました。
しかし徐々に救援陣を整備すると、2年目の阿部投手、本田投手、ワゲスパック投手、宇田川投手、山崎颯一郎投手等が次々と台頭。先発陣も2年連続沢村賞に輝いた山本投手を軸に、5人が投球回数110回を超える等安定したローテーションを組むことが出来ました。
また接戦時の勝負強さが光り、9月のソフトバンク戦の3連勝、そして最終戦の2連勝と重要な試合に悉く勝利。チーム自体は特筆した数字は残していないものの（主要部門でのリーグトップが無いです）、昨年から続いていた「チーム」での戦いが見事に実りになったと思われます。
③より「チーム力」が試される時代に
この2チームの連覇によって今後はより「チーム力」が試される時代に風潮が変わってくると考えられます。
これ以前では圧倒的な資金力と巨大戦力で勝利を積み重ねてきたソフトバンク、巨人が猛威を振るっていましたが、コロナによる戦力離脱による埋め合わせ、そして投手の運用方法等、よりチームマネジメントの緻密さがピックアップされており、今後は2軍も含めた全体の運用が注目されていくと思います。（過去の広島、西武がそうでした）
そして選手を単純な可視化した能力ではなく、性格や個々のプレースタイルに合わせた選手運用も注目されそうで、理想の監督像も今後は変わってくるでしょう。（何かに特化しているよりもバランサーとしての能力が試されそうです。）
今年14年ぶりに岡田監督を再招聘した阪神。この主流に乗っ取ったアップデートを見せるのか、それとも新たな主流を作り上げるのか、このような素晴らしいチームに対抗できるような勝利への戦略に注目です。
では
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