今回は欧州の「成金クラブ」の歩みについて書いていきたいと思います。
最近ではニューカッスルが実質「世界一」の金満クラブになりましたが過去にもよく似た状況になったクラブはあります。
今回は成績を向上させるにおいて重要な
①補強戦略
②監督選び
③センターラインの確立
を焦点において、そのクラブがどのような歩みを見せ、どのような結果をもたらしたかを書いていきたいと思います。
1回目は「チェルシー」です。
主なフォーメーション
背景
2003年シーズンまでチェルシーはカップ戦では強いものの安定感に欠け、チャンピオンズリーグ出場権(4位以内)に滑り込むのがやっとのクラブでした。当時アーセナル、マンチェスターユナイテッドの2強がリーグタイトルを独占しており、ニューカッスルがそこに何とか食らいついているという状況で、2003年のロマン・アブラモヴィッチ氏の買収はプレミアリーグの大きな勢力変化が予想されました。
①制約の無い超大型捕強
そして買収早々「金にモノを言わせた」超大型補強を展開していきます。当時はファイナンシャル・フェアプレー規則(FFP)が無かったので制約は無く、その無尽蔵の資金から繰り出される「札束攻勢」は多くのクラブの反感を買い戦々恐々とさせました。
そんな中、ジョー・コール(ウェストハム)、ヴェロン(マンチェスターユナイテッド)、クレスポ(インテル)、マケレレ(レアルマドリード)、ブリッジ(サウサンプトン)等ビッグネームや勢いのある選手達を獲得し1年目からの躍進を狙います。
しかしチームはリーグではライバルアーセナルに無敗優勝を許し、新戦力は殆どフィットせず、チャンピオンズリーグではそのアーセナルを破りベスト4に進出しますがモナコに敗れ無冠。ラニエリ監督は何とかチームを纏め素晴らしい実績を挙げたにも関わらず解任されることとなりました。
②スペシャル・ワン
しかし後釜に就き「常勝チーム」の基礎を作ったのは「スペシャルワン」ジョゼ・モウリーニョ監督でした。モウリーニョ監督はチームの補強戦略に自身の希望を反映させパウロ・フェレイラやリカルド・カルバリョ等のポルト時代の愛弟子、そしてドログバ等ネームバリューは低いものの自身の戦術にフィットした選手達を獲得していきました。
そしてその成果は見事に表れます。2004‐2005シーズンには僅か1敗、15失点、勝ち点95ととてつもない記録を打ち立てリーグ優勝、そして翌2005‐2006シーズンにも連覇を果たすなどチェルシーを欧州トップクラブに引き上げることとなります。
その後の解任劇や再就任&解任劇等彼との関係は決して良いものではありませんでしたが、今のチェルシーにとって彼は「タイトルを争うクラブ」に変化するにおいて欠かせない存在であったと思います。
③2年で出揃う
上記のように僅か2年でクラブは優勝を果たし、その後もビッグクラブとしてタイトル争いを繰り広げていきますが、その大きな要因はセンターラインが早々に出揃ったことであると思います。
チェフ、テリー、ランパード、マケレレ、ドログバ。その後も長年チームを支える選手達が僅か2年で出揃ったのは非常に幸運なことで(チェフはモウリーニョ監督のリクエストでは無かったらしいです。)特にイングランド人であるテリー、ランパードはクラブの象徴として活躍しました。
・元々強豪クラブであり力のある選手がいた
・勝利のメンタリティーを与え、クラブの強化方針に影響を与える監督の就任
・センターラインを早々に固められたこと
で短期間で強豪クラブに代わった良い例であると思います。
その後チャンピオンズリーグも2度勝ち取り、ユースレベルの充実もありマウント、リース・ジェームズ等若手有望株も出ています。そして指揮を執るのは「名将」トゥヘル監督。4冠も夢ではない陣容を整えています。
「成金クラブ」から「強豪クラブ」へ。チェルシーはそのパイオニアと言える存在となっています。
では
チェルシー オフィシャル ミニバーセット【サッカー サポーター グッズ】【スポーツ ホビー】【店頭受取対応商品】
|
|