今回は再評価される監督について書いていきます。
第1回目は「ブレントフォード トーマス・フランク監督」です。
経歴
トーマス・フランク監督はアマチュア選手としてキャリアを終えると、引退後すぐに指導者に転身。自身がプレーしたフレデリクスヴェルクBKやリンビーBKのユースチームの指導に当たります。
するとその指導が評価され2008年にデンマーク代表のU-16とU-17の代表兼任監督に就任。UEFA U-17欧州選手権2011では準決勝に進出し、チームをベスト4に導きます。
その後2013年にはデンマークの名門ブレンビーの監督に就任し好成績を残すと、2016年にディーン・スミス監督のアシスタントコーチとしてブレントフォードに招かれる事になりました。そして2018年10月にディーン・スミス監督のアシスタントコーチとして招かれると、2019-2020シーズン、2020-2021シーズンと2年連続でチームを昇格プレーオフに進出させ、2020-2021シーズンには現行のプレミアリーグ移行後初のトップリーグに導きます。
その後資金力に乏しいブレントフォードを3年連続のプレミアリーグ残留に導くと、今シーズンも中位に導きその巧みな手腕を発揮。エースであったトニーの移籍を微塵も感じさせないチームに仕上げ、魔境と評されているリーグを戦い抜いています。
①徹底した対策と修正策
トーマス・フランク監督の特長は「徹底した対策と修正策」にあります。
相手への分析は狂気と言える程徹底されており、特にセットプレーや守備に関しては細部に渡り準備されています。その為相手は対策されたうえで戦わなければいけなくなり、対策の対策を強いられることに。さらにそれに対する修正も的確であるので個で圧倒されない限り驚異的な粘りで戦い抜くことが出来ます。
またシステムも3バック、4バックともに使いこなす事が出来、相手、チームに併せた最適解を導くことが可能に。またシステムや戦術の拘りも「勝ち点を奪う」ことに直結させている為、柔軟に戦い方を変えることが出来ます。
今シーズンはどうしても選手の質もありカウンター一辺倒だったチームにポゼッションの要素を組み込ませる事に成功。それでも堅守速攻は切れ味抜群と絶妙なバランスでチームを機能させています。
②リーグをかき乱す存在に
今シーズンはエースであるトニーが移籍を希望し、サウジアラビアのアルアハリに。エースの放出はかなりの痛手(過去に賭博違反で離脱した際もかなり苦しんでいました。)であったものの、ウィサとエンベウモの爆発で見事にその穴を埋めることに成功。
特にエンベウモは右サイドから違いを作り続け得点力も大幅にアップ。攻撃の中心として躍進しています。
また加入2年目のフレッケンはプレミアリーグに見事適応しフライブルク時代の輝きを取り戻しスーパーセーブを度々披露。守護神として申し分ない活躍を果たしています。
攻守の軸が見事に機能したチームは31節から5戦無敗(3勝2分)で乗り切り一気に一桁順位にジャンプアップ。対戦相手もチェルシー、アーセナル、ノッティンガム、ブライトンとチャンピオンズリーグ出場権を争うチームであり、見事にリーグをかき乱す存在となっています。
欧州カップ戦出場は正直無理ながら予算規模や抱えている戦力を考えると、十分すぎる程健闘したと思います。
③近年の躍進の立役者となっている指揮官を引き留められるかが勝負に
しかしトーマス・フランク監督に引き抜きの噂が絶えず、ポステコグルー監督が解任濃厚のトッテナム行きが盛んに報じられることに。これまでブレントフォードへの愛着を幾度となく示してきましたが、チームへの在籍は7年になっており、そろそろ違うチームへの挑戦を考えてもおかしくはないと思います。
また今シーズン躍進したエンベウモにも盛んに移籍の話が上がる事に。まだチームの土台は脆弱で、補強や指揮官交代で一気に滑り落ちる可能性は高いので、今夏はいかに選手、そして何より近年の躍進の立役者となっている指揮官を引き留められるかが勝負になってきそうです。
指揮官が巧みな手腕を発揮し躍進しているブレントフォード。今後の戦いぶり、そして編成の部分にも注目していきたいと思います。
では
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