今回はW杯における「ジャイアントキリング」について、
・両チームの背景
・戦術的な要因
・その後の両チーム
を中心に書いていきます。
3回目は「2006年ドイツW杯 チェコvsガーナ」です。
両チームのスタメン&結果
①曲者と認識はされるものの
当時チェコ代表はユーロ2004でベスト4に進むも中核選手のネドベドが代表引退を表明し1時代が終焉。その後W杯予選に挑むもオランダと同居したグループで大苦戦、辛くも2位でプレーオフに進みノルウェーとのプレーオフに臨みました。そして再三の復帰要請を行った甲斐がありネドベドが代表復帰しプレーオフを勝ち抜き、チェコとしては初のW杯出場を果たしました。ただチェフ(チェルシー)、ロシツキー、コラー(共にドルトムント)ヤンクロフスキ(ACミラン)等要所にタレントは揃っており、FIFAランキングは2位と欧州を代表する強豪であることは間違いなく予選突破は確実視されました。
対するガーナはアフリカでは珍しいとされる組織力が武器のチームで、エッシェン(チェルシー)、ムンタリ(ウディネーゼ)、アッピアー(フェネルバフチェ)等中盤に優秀なタレントを揃えていました。
ただ同じ初出場でもチェコとはタレントの質で劣っており、イタリア、アメリカと非常に難しいグループに組み込まれたことで、グループリーグ突破は非常に難しいとされていました。
そして行われたグループリーグ初戦。チェコはアメリカに3-0の完勝、そしてガーナはイタリアに敗北と順調なものとなっており、チェコはコラーの負傷があったものの勝利は盤石とされていました。
②予想外の完勝
しかし試合は想定外の方向に進んでいきます。開始早々にコーナーキックのこぼれ球からギャンが先制点を挙げると、コラーを失い攻撃が機能しないチェコ代表からボールを奪い鋭いカウンターを次々と繰り出していました。
ただその流れを変えていたのはロシツキーで、華麗なパスワークは勿論の事、鋭い突破やシュートを放ち攻撃陣を引率。前半終了時には反撃ムードは見せていました。
後半もややチェコペースで試合は進んでいきますが、後半20分ペナルティエリアでファウルをしてしまったウイファルシがレッドカードで退場。そのPKは外し命拾いはしますが守備の要を失ったチェコはガーナの猛攻に晒されることになり、後半37分にムンタリがゴールを決め止めを刺し、セットプレーに頼るチェコ代表を躱しそのまま2-0で勝利することとなりました。
③黄金時代の終焉と次に繋がる大会に
チェコはその高さとポストプレーで絶対軸であったコラーの負傷が響いたのかその後のイタリア戦でも敗戦。共に退場者を出すなど精神的にも厳しい状況で大会を去ることとなりました。その後ポボルスキー、ネドベドが代表引退し黄金世代が終焉。ユーロでは常連になるもののW杯には縁が無く、これ以降には本選出場すら出来ていません。
一方ガーナはその後イタリアに次ぐグループ2位で初の決勝トーナメント進出を果たしますが、相手は「カルテット・マジコ」要するブラジル。3-0と圧倒され敗退を喫しますが、次の2010年大会にも出場しベスト8に進出する躍進。スアレスの「神の手」が無ければベスト4以上も可能であったチームで、大いに大会を沸かせることとなりました。
絶対軸の離脱で完全に調子を狂わせたチェコ。そしてしたたかにカウンターを繰り出したガーナ。両チームの戦略が見事に表れた試合となりました。
では
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