今回は自分が知っている範囲で、阪神タイガースヒストリーを書いていきたいと思います。
今回は「1996年」です。
54勝76敗 482得点579失点 6位
①フロントのやる気に疑問符が残る強化策
前年最下位に沈んだ阪神は新庄選手の引退騒動もあり、オフには慌ただしい動きを見せましたが、選手の移動に関しては静かでグレン、クールボー選手がある程度の結果を残したことで残留。課題の野手陣で主だったのはオリックスから平塚選手を金銭トレードで獲得するぐらいでこれといった強化はありませんでした。
更にドラフトでは4人を指名するもいずれも即戦力候補の社会人出身の選手であり、初めから育成を放棄したような指名に終始。このフロントのやる気に疑問符が残る強化策により、大半のメディアや解説者から最下位筆頭と評されてしまいます。
また前シーズン途中から就任した藤田監督は中心選手との確執(前述した新庄選手の引退報道も監督との確執からです。)が度々囁かれる等シーズン前から不穏な空気が流れたまま開幕戦を迎えることとなります。
②悲惨とも言える結果の中でも見せた主軸の成長
そしていざシーズンが始まると前評判のように最下位を独走。期待された助っ人コンビは監督と起用法において対立すると6月には揃って退団する等混迷を極めました。
その後6月終了時点で借金18を背負う深刻な不振に陥りますが、フロントは危機感を募らせたのかクレイグ、マースと主砲候補を補強。「打ってクレイグ、たのんマース」と期待を込められ7月は川尻投手が3勝を挙げる等持ち直し、一時期は横浜を抜き5位に位置しますがクレイグが負傷した8月、9月に再び失速。
最終的に前半戦の借金が響き横浜と僅差の最下位でシーズン終了。相変わらず野手の成績はいずれもセリーグ最下位レベルではあったものの桧山選手は一時期は4番を務める等22本塁打を記録しブレイクすると、平塚選手は数字以上の勝負強さを見せる等主軸として成長。
さらに投手ではドラフト1位で獲得した船木投手が100イニングを記録し、3本柱(川尻、藪、湯船投手)に続く投手に名乗りを挙げたことで翌シーズンに希望を持たせることに。悲惨とも言える成績の中にもプラス要素は少なからずありました。
③優勝監督の帰還
そんな中シーズン中に2年連続最下位となった藤田監督の解任が決定。その熱量は確かだったものの方法がチームに合っておらず、多くの選手と対立し求心力を失う結果となりました。そしてFAで獲得し主砲として期待された石嶺選手、1985年の優勝バッテリーである中西投手と木戸選手が引退を表明。続々と勝利の味を知っている選手が退団することになり、さらなる暗黒時代の到来かと囁かれました。
しかしオフに1985年優勝監督である「ムッシュ」こと吉田義男監督が3度目の就任。優勝監督の期間は再び大きな話題と期待を呼び巻き返しが期待される事となりますが、二人の大物選手の去就が阪神の運命を大きく動かすこととなるのでした。
では
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