今回はプロ野球でよく出ているワードについて書いていきます。
5回目は「クライマックスシリーズ」です。
①興行的な成功を収める為に
元々NPBのプレーオフは優勝を決める際に勝率が同率で並んだチーム同士の試合のみで行われるものであり、優勝が決まった後の試合は所謂消化試合となっていました。
勿論消化試合なので観客動員数は見込めず興行的にも痛かったので、それまでも幾度どなく様々な形式でプレーオフが行われていましたがいずれも頓挫。
しかしパリーグが2004年にレギュラーシーズン3位までのチームが参加するプレーオフが実施されると、3位争いが予想以上に白熱したことで興行的に成功を収めることに。
そして2007年にはその制度の有用性を認めたセリーグも導入を開始。両リーグが導入したことで名称も「クライマックスシリーズ」に変更。以降新型コロナウイルス感染拡大の影響で変則的に開催(パリーグの2チームのみで開催)された2020年以外全てのシーズンで開催され盛り上がりを見せています。
②幾度か変更されたルール
しかし2004年に初めて導入された際はルールのバランス取りに苦しみました。
2004年、2005年はいずれも上位チームのホームのみで行われるもレギュラーシーズンで1位だったチームに対する恩恵は少なく、ファイナルステージではいずれもファーストステージで勝ち上がったチームが勢いそのままに勝ち上がることとなりました。
さらにペナントレースの最終順位を決める要素も含んでいた為、レギュラーシーズンの価値が低下。またセリーグは開催しないことでの日程の不都合(間が相当空く)もありその不公平さが議論になりました。
しかし2008年からファイナルステージにおいてレギュラーシーズン優勝したチームにアドバンテージの1勝が与えられ、さらに2007年から最終順位はペナントレースのみの成績が決まることによりその不公正さが緩和。
その後完全な下克上(ペナントレース3位のチームの日本一)はここまで一例(2010年ロッテ)のみで、極めて難しいミッションに。今年もファーストステージのチームがいずれも勝ち上がっており、不公平さは少なくなったと言えます。
③興行しての目的・役割は果たしている
ただ毎年のように「クライマックスシリーズ不要論」が出てきており、特に今年はセパ共に10ゲーム以上離した末の優勝だったので、行わない方が良いという意見が強まっています。
しかし個人的には今年も3位争いが鮮烈で、一時的なプロ野球への興味を無くさない為の興行しての目的・役割は果たしていることから、無くすことのビジネス面でのデメリットが高いです。またレギュラーシーズン優勝というタイトルは敗北したところで記録として残っており、さらに前述したようにルールが変更されブラッシュアップされていることから無くすと言うのは余りにも極端に思えてしまいます。
現時点では昨シーズンの阪神のように、レギュラーシーズンを負け越した上で日本一を達成する等例のないことが起こらない限りルールを変える必要性は感じられず、今後も主張し続けようと思います。(その為敢えて今季のファイナルステージ前に挙げています。)
どうしても個人的にはレギュラーシーズンと別物である感覚(サッカーも好きなせいか実力だけでなく運やその場勢いの要素も強いチャンピオンズリーグのような感覚があります。)が強いクライマックスシリーズ。この点ではポストシーズンの価値が極めて高いメジャーリーグ好きの人とは大きく温度差があるかもしれませんね。
では
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