第2次森保政権2試合目。新たな試みを見せたものの機能しなかった初戦からどのように修正が施されるか、注目です。
ということで先日行われたキリンチャレンジカップ、日本vsコロンビアの感想です。
日本の布陣＆結果はコチラ
前半
日本は守備4-4-2の4-2-3-1、対するコロンビアは守備4-1-4-1の4-3-3を採用していました。
日本はバングーナガンデと菅原の両サイドバックがやや内に絞る「ブライトン」式のビルドアップを試み、守田、鎌田がサポートを行うことでビルドアップを行っていました。
すると守田のクロスに三笘が頭で押し込み、早々に日本が先制点を挙げます。
その後コロンビアは守備を4-4-2気味にして最後尾に対してプレッシャーを掛け始めるとセンターバック間の幅が狭くパスコースが作れない日本は苦戦。それでも個の力で繋いでいこうとはするものの、カウンターから左サイドの裏を取られ深い所まで侵入されると、マイナスのクロスからデュランに決められ同点に追いつかれます。
その後日本は西村のシュートもあり追加点を狙うもゴールにはならずそのまま前半を終えます。
後半
後半日本は上田、遠藤を投入し追加点を狙いますが、遠藤がアンカーに位置したことでこれまで鎌田、守田のサポートで何とか繋げていたビルドアップが機能しなくなり、攻撃は逆に停滞。
さらに堂安、久保、そして負傷したバングーナガンデの代わりに瀬古が投入され伊東が左、伊藤洋が左サイドバックに回ることで幅が取れなくなり状況が悪化します。
するとアリアスのシュートをシュミットがセーブしたボールをボレに素晴らしいバイシクルシュートを決められ逆転を許します。
反撃したい日本は浅野を投入し森保監督がフォーメーション変更のメモを渡すも選手達を混乱に陥れるだけでそのまま試合は終了。
日本はキリンカップを1分1敗で終える事となりました。
総評
日本は合宿時にあったとされる「三笘塾」の影響からかブライトン式のビルドアップを実施。しかしディテールをしっかり詰めているブライトンと違い日本代表は原則が存在しない突貫工事であり、判断力の高さとフィジカルの保険が効くカイセドのような選手もいないので機能したのは同点に追い付かれるまで。その後はセンターバックの距離感が狭すぎる等苦しい部分が目立つこととなりました。
更に後半は更に迷走ぶりを見せ、選手交代で堂安＆左サイド伊東＆低い位置のサイドバックが発生し攻撃は幅を取れず難易度の高い中央突破に固執。最後の浅野投入からのシステム変更も選手達に混乱を呼ぶばかりでした。
この試合でもあったようにいかにビルドアップを整備するかがキリンカップの狙いではあったとは思われますが、この2試合を見る限りは4バックでのビルドアップの落とし込みは困難であると言わざるを得なく（そもそも世界的に見ても出来る代表チームはほぼ無いです。）、今後は個に頼らないビルドアップを行うのであれば3バック（アンカー落ちや右肩or左肩上がり）に切り替えた方がいいかと思われます。
しかしそれ以上に整備しないといけないと思うのはプレスで、ボールの取り所が曖昧でウルグアイ戦では3バックに全く対応出来ない等、4年前とまるで変っていません。
W杯を見ても連動したプレスはベスト8に残った優勝候補以外のチーム（オランダ、モロッコ）に不可欠なもので、難易度の高いビルドアップより遥かに仕込みやすい物なので、6月シリーズにはビルドアップというよりは前線からのプレスの整備から着手して欲しいと思います。
ビルドアップをテーマにしていたものの、この2試合では実戦では無く実践段階に留まった印象の日本代表。アジアカップも待っているので優著に構えているだけの時間は無く、今後の首脳陣の決断に注目です。
では
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