※ネタばれ有
今回は「銀魂」で印象に残った話について書いていきたいと思います。
次は「真選組動乱篇」です。
①トッシー
作中での重要組織「真選組」にスポットが当たったストーリーです。作者である空知先生が元ネタである「新選組」が内輪揉めが絶えない組織であったことから、銀魂内でも取り上げてみよという試みであったらしいです。
そのきっかけとして取り上げられたのは何と「鬼の副長」土方十四郎でした。折れた刀の代役として呪われた刀を手にしてしまった土方には、徐々に二次元ヘタレオタク「トッシー」としての人格が出てくるようになります。
アニメやフィギュアに現を抜かし、沖田のパシリとしても使われるようになった土方は徐々に求心力を失っていきます。そして真選組の参謀であった伊東鴨太郎に責任を追及され解雇されてしまうことになりました。
「ちゃーす！！焼きそばパン買ってきたっす！！沖田先輩！！」
トッシーに精神を乗っ取られ自分が無くなりそうになり危機感を持った土方は一時的に自我を取り戻した際に、万時屋に「俺たちの真選組を守ってくれ。」と依頼を頼むのでした。
一方真選組では伊東が発言力をより高め、近藤に「先生」と呼ばれるなど厚い信頼を得るようになります。しかしそこにはある陰謀が渦巻いているのでした。
②分裂する新選組
何と伊東は密かに仲間を募り、近藤の暗殺計画を進めていたのでした。そこには鬼兵隊の剣士河上万斉も関わっており、着実に計画は進行していきます。（裏では山崎の犠牲などがありました。）
そして計画は無事遂行され近藤は拘束され絶体絶命のピンチになりますが、当の近藤には器の違いを見せつけられ、沖田には反旗を翻されます。
「学もねーし思想もねェ。理屈より感情で動くような連中だ。何を考えてるかわからん 得体のしれない連中だ。先生あんたの手にゃ負えない。奴等は何色にもぬりつぶせないし何ものにも染まらん。」
沖田の狂気的な剣術によって伊東は徐々に追い詰められ、更に万事屋＆土方vs鬼兵隊の乱入もあり事態は大混乱に陥ります。すると鬼兵隊は伊東を捨て駒として、邪魔な真選組を排除するという本性を表し、両者に襲い掛かります。
「一斉に斬りかかれ、そして・・・死んじまいなｧ。」
激しい銃撃戦の故、ある男が皆を守ることとなります。
③隊士としての死
伊東鴨太郎、優秀であるが故周りから妬まれ孤立、家でも病弱な兄（長男）を大切に思っており冷遇された「宝の持ち腐れの次男」でした。
そんな中裏切っでも自分の価値を認めさせるその非情な性格となった訳ですが、真選組では自分を認め受け入れてくれる「彼が望んだもの」があり、寸前で彼は近藤たちを守ることとなります。
瀕死の重傷を負った伊東ですが、当然自らが犯した罪は許されるわけでは無く処刑されることとなります。しかし近藤は隊士の立ち合いの元土方の一騎打ちという粋な計らいを見せ、伊東は「真選組の隊士」として最期を迎えることが出来ました。
近藤の懐の深さ、土方の真選組に対しての責任、沖田の近藤に対しての想い、山崎の扱いの雑さ、「真選組」をより深く知ることが出来るエピソードでした。
この話は実写版「銀魂２」でも映像化され、故三浦春馬さんが伊東鴨太郎を熱演しています。
では
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